── しかし、12年末のカウントダウンコンサートで内山は突如、降板させられる。それまで離婚調停中の妻がいることは浜崎も知らされていたが、その他に子供がいる女性がいることが報道などで浜崎の耳に入ったからだ。
内山 「不快にさせたことは謝るし、嫌なところは改める。これからも一緒にいたい」って自分の正直な気持ちを伝えた。でも、大人の事情もあったのかな‥‥。うまくいかなかった。別れる時は、話し合い「じゃあ、オレが出て行く」となった。お互い特殊な状況だったからつきあい始める時、「オレが信じているのはお前の言葉だけだから」と本人には伝えていたんです。だから「もう一緒にいたくない」って言葉を聞いた時、それ以上オレにできることはないと。人間としての気持ちを手放すしかなかった。奴隷として。あゆの家を出る前夜はデカいバスタブにつかり、ビールを飲みながら「あー、オレ、明日からどうしようかなあ」って思ったよね。
── 内山は浜崎と別離後、衣服、本などわずかに残された荷物をリュックに詰めてワゴン車で1カ月ほど寝泊まりしていた。
内山 あゆとつきあっている間はファーストクラスで移動し、おいしい食べ物があり酒も飲み放題。やりたいダンスの仕事もできた。そこから一気に転落したけど全然苦痛じゃなかった。交際期間は3カ月と短かったけど全部いい思い出。あゆは家庭的な一面もあるし無邪気だったり優しかったり、冷たかったり‥‥すごく、いい、ステキな女性でした。
そして、今オレは渋谷区民ひとりひとりのための政治を考えていきたいと思っている。具体的には子育て、教育、福祉の土台をしっかり強化したうえで、文化発信の機会を提供していきたい。そんな心境になったのは、あゆと一緒に過ごした日々があったからと今は思うんです。トップセレブの一面をかいま見ることができて、お金や地位があれば幸せかっていったら、そうでもないことがよくわかった。だからなんだよね。
── 私利私欲にはもう執着がないと話す内山。“あゆの元恋人”は、再び政治家としてスポットライトを浴びることができるか。