GWも終わり、民放各局の4~6月期・地上波ドラマが出揃った。視聴率的に期待ハズレと言われるのがフジテレビの「月9」枠で嵐の相葉雅紀が主演した「ようこそ、わが家へ」だろう。なんといっても原作が「半沢直樹」シリーズや「ルーズヴェルト・ゲーム」の池井戸潤、脚本は謎多き物語の展開力に定評のある黒岩勉を起用しているだけに、平均視聴率11.6%(第4まで)は正直物足らない。
「いわゆる“モヤモヤ系”のミステリーで“見始めればオモシロい”のだが、原作は父・太一(ドラマでは寺尾聰が演じている)が主人公であったのに対し、ドラマでは息子・健太(相葉)を主人公に変更。“ジャニーズ仕様”にしたことが、今後プラスになるか否か」(テレビ誌記者)
同じくジャニーズの「お家」対決で後輩の相葉を抑えたのがキムタクの木9「アイムホーム」(テレビ朝日系)。平均視聴率14.9%は、キムタクの名前からしたらイマイチかもしれないが、ドラマのデキでは「ようこそ──」のほうが上という声も多いだけに、キムタクの存在感はさすがというべきか。
そのジャニーズ軍団を制したのが「いま、芸能界で最もモテる男」と言われる佐藤健主演の「天皇の料理番」(TBS系)だ。初回は15.1%と好発進、2週目こそ視聴率を多少落とした形だが、
「GWも終わり、通常生活に戻って視聴率も回復するでしょう」(前出・テレビ誌記者)
こう見てくると、やはり日本のドラマはイケメン主演じゃないとダメなのか、と底の浅さを痛感したくもなるが、イケメンでも数字が取れないのが今のドラマ。その最たる例がEXILEのTAKAHIRO主演の「ワイルド・ヒーローズ」(日本テレビ系)だろう。
「番宣まがいの熱愛騒動など話題沸騰の中でスタートしながら、平均視聴率は9%台とイマイチ。やはりそこはドラマ。TAKAHIROの素人まる出しの演技は見続けるのがキツい。映画『るろうに剣心』などで演技力を評価されている佐藤とは安定感が違いすぎますよ」(芸能記者)
ほかを見渡すと、いまだ「半沢直樹」続編が待たれる堺雅人主演の「Dr.倫太郎」(日本テレビ系)は平均で13.68%を獲得、同じく「水10」で阿部サダヲ主演の「心がポキッとね」(フジテレビ系)を5%以上も離し、文字どおりライバルをポキッと折る結果となっている。
GW期間中の散財で懐もすっかりさみしくなっただけに、視聴者がテレビの前にへばりつく5月こそがドラマの真価を問われそうだ。