7月5日にスタートするドラマ「デスノート」(日本テレビ系)のストーリーが発表された。これによると主人公の夜神月(やがみらいと)はなんと、アイドルグループのライブに行くのが趣味だというのだ。原作ファンがブチ切れそうなこの設定。ある意味、清々しいほどの開き直りぶりと言えるかもしれない。
そんな月が追いかけているのは、弥海砂(あまねみさ)が所属する「イチゴBERRY」。Berryz工房から名称使用の許可を取ったのかという心配はさておき、ここで気になってくるのが、いちファンに過ぎないはずの夜神月と、手の届かないアイドルである海砂との関係である。
実は、公式サイトに掲載されている「相関図」によると、2人の関係はかなり原作に近いものとなっている。海砂は月への愛情と崇拝を抱いており、それに対して月は海砂を利用するというのだ。すなわち本ドラマでは、普通の大学生の月が、アイドルから愛されることになるというわけだ。
しかし、アイドルにとって恋愛がご法度なのは常識。それもファンとの交際となれば、強制脱退や解雇といった重大なペナルティすらありえる絶対的なタブーである。その高いハードルがあるなか、どんなストーリー展開で2人を結びつけるのであろうか。アイドルに興味がある人なら、ここは見逃せないポイントとなるだろう。
もちろん、デスノートが月にとって強力な武器になることは疑いないところ。しかし海砂に近づかないことには、自分が特殊な能力を持つことをアピールできないはずだ。それが握手会なのか、それともファン限定イベントなのか、なにかしら接触の場が用意されるはずである。
そのへんの描写をしっかり組み立てておかないと、視聴者に薄っぺらさを見透かされ、ご都合主義な展開と見限られる恐れもある。よもや、海砂の悪質ファンがストーカー行為を働き、彼女に襲い掛かるところをデスノートを使ってやっつける、なんて安易なストーリーでは決してないことを期待したい。
(金田麻有)