「芥川賞と本屋大賞の区分けが段々なくなってきた感じがするんですけどね」「僕なんかの年代はあれっ? という感じもちょっとするんですよね」
7月16日、「報道ステーション」(テレビ朝日系)でピース・又吉直樹の芥川賞受賞にケチをつけるかのような発言をした古舘伊知郎。その後の大騒動を知ってか知らずか、7月21日の段階でも謝罪、弁明はなく、その姿勢がますます反感を買っている。
「上から目線のコメントをするキャスターは少なからずいますが、古舘さんは特に何様度が高いんです。人気アナウンサーの安住紳一郎や羽鳥慎一も『心がない』『冷たい』と揶揄されることがありますが、どこか憎めない愛嬌がある。しかし、古舘さんにはそれが感じられない」(テレビ誌記者)
古舘は昨年、雑誌「AERA」のインタビューやその直後のトークライブで、「自分の感ずるところ、思うところをなかなか言えない」「とにかく口にさるぐつわした状態で10年経ったわけです」と憤まんをぶちまけている。古舘なりに悩み多き日々を過ごしてきたのだろう。
「そしてそのライブで『俺はこうやって喋りを生業にしながら、肝心な時にきちっとした言葉が言えないでいる』『これからは、そうはいかないという覚悟を決めた』などと、決意表明のような発言があったそうです。物申すのも結構ですが、又吉さんのほかに、もっと言わなきゃいけない相手がいるはず。それが視聴者に届いていないのでは」(前出・テレビ誌記者)
軽口で視聴者を怒らせるのではなく、安保法案や新国立競技場問題をはじめ、国民を悩ます「迷走する政治」に対して大いに物申してほしいものだ。
(大門はな)