10月1日深夜、伝説のアニメ「ルパン三世」(日本テレビ系)が30年ぶりに新シリーズをスタートさせた。26時40分から(2回目以降は木曜深夜25時29分から)という放送時刻を見てもおわかりのように、アニメといってもターゲットは大人。舞台はイタリアとサンマリノ共和国。ルパン、次元大介、石川五ェ門、峰不二子、銭形警部といったおなじみのキャラクターの他に、外国人の新キャラクターが3名登場する。
「往年の名作は大人がお金を落としてくれる。テレビ放送は“おまけ”ですよ」
そう話すのは、有名作品を手がけた経験のあるアニメプロデューサーだ。
「アニメ放送によるいちばんの収入源はパチンコ台やイベント、ゲーム化やグッズ販売。今回の『ルパン三世』もそうですが、往年の名作には必ず大人のファンがついている。子ども用アニメの商品は単価を低く設定しなければいけませんが、大人相手なら単価を高く設定することができる。10年ほど前からアニメの新作プレゼンでは『このアニメはパチンコ台にできる?』と必ず質問されるほど。作画やストーリーに対する質問は一切されません」
30年ぶりの新ルパンは赤ジャケットではなく青ジャケットを着用。赤字になってでも新しい名作を作りたいと願う現場の気持ちは、受け入れてもらいにくいのかもしれない。