月9ドラマ「5→9 ~私に恋したお坊さん~」(フジテレビ系)にて山下智久が演じる東大卒の僧侶、星川高嶺のトンデモぶりに注目が集まっている。
なにしろこの僧侶、石原さとみ演じるヒロインをお寺の部屋に監禁したり、石原の昇進に裏から手を回して阻止するなど、やりたい放題。こんなことで寺の経営は大丈夫なのかと心配になるほどだ。テレビ誌のライターが解説する。
「ドラマにリアリティを求めるのも無粋ですし、最近は“美僧侶”にも注目が集まっていることもあり、俗世に親しんだ僧侶という演出なのでしょう。とはいえ、あまりに現実離れしすぎると、主人公が僧侶である必然性すらなくなりそうで、今後の展開が怖いですね」
そんな本作だが、僧侶との結婚という視点で見ると、ある程度の結末は見えているという声もある。というのも、僧侶は基本的に寺を空けることができない仕事であり、僧侶の妻も同様だからだ。
つまり、ニューヨーク勤務が夢というヒロインは、結婚と海外勤務の両方を叶えることはできない。主人公の僧侶が檀家の娘と結婚するのであれば、ヒロインとのドタバタ劇をここまで描写する必要もないだろう。前出のライターは、僧侶の山Pとヒロインの石原は必ず結婚するとして、二通りの結末を予想する。
「ひとつ目は、石原がお寺の中に自分の英会話教室を開くというもの。実際、寺の建物で各種のスクールが開講されている例は珍しくありません。もう一つは、山Pの海外派遣です。アメリカにはニューヨーク本願寺のように、日本の寺の別院が少なくありません。これなら東大卒の僧侶という設定も意味を持ちますし、ヒロインの夢も同時に達成できます」
いずれにせよ、どんな結末であろうとも、僧侶を主人公にしたドラマという設定が破たんしないことを祈るばかりだ。
(白根麻子)