沈静化したSMAP騒動だが、公開処刑と言われた生放送謝罪がなかったことのように、「美談」仕立ての後日談が芸能面に躍っている。再注目されたのは帝国・ジャニーズを作り上げた女帝の豪腕だろう。マスコミへの裏工作、スキャンダルのもみ消し、反目タレントの粛清──鉄の掟の闇歴史を全部書く!
SMAPの分裂、独立騒動は、ひとまず落ち着きを取り戻したようだ。周知のとおり、SMAPはそのままジャニーズ事務所に残留。今回の独立話を仕掛けたとされるSMAPのチーフマネージャー・Iさん(58)だけが事務所を去ることになった。
もっとも、奇妙でチグハグな“生放送公開謝罪”のインパクトもあって、事務所に対する反感の声は強まるばかり。とりわけ集中砲火を浴びているのが、キーマンとなった女帝・メリー喜多川副社長(89)だ。
ジャニーズ事務所は「ジャニーが育て、メリーが売る」と言われるように、ジャニー喜多川社長(84)がタレント育成、メリー副社長が経営面を担当することで成長してきた。これまで、多くのスキャンダルが起きてきたが、舞台裏で処理してきたのもメリー氏である。
「各テレビ局のトップをはじめ、出版社、広告代理店、スポンサー筋など関係業界の幹部に太いパイプを持ち、時には強引と思われるような手段も使って事務所を守ってきた。もちろんジャニー社長独特の原石を見つけるセンスも重要ですが、それ以上にメリーの豪腕が今のジャニーズ帝国を作ったといっても過言ではない」(芸能プロ関係者)
実をいえば、今回の騒動の背後でも、メリー氏がその“豪腕”を振るって事態をコントロールしていたという見方が強いのだ。
そもそも、この騒動のきっかけを作ったのはメリー氏自身である。1年前の「週刊文春」に掲載された独占インタビューにおける“パワハラ退社勧告”がそれだ。
ジャニーズ事務所には、メリー氏の実娘で嵐やV6をプロデュースした藤島ジュリー景子副社長(49)と、SMAPの育ての親であるIさんとの間に“派閥争い”があると報じられてきた。ところがメリー氏はこのインタビューで「もしジュリーとIが問題になっているなら、私はジュリーを残します。自分の子だから。Iは辞めさせます。それしかない」と宣言。Iさんを取材現場に呼び出し、こう迫ったのだ。
「対立するならSMAPを連れて今日から出て行ってもらう。あなたは辞めなさい」
SMAP関連の年間売り上げは軽く250億円を超えるものだが、そのSMAPを失ってでも、娘のために事務所内の対立勢力を排除しようとしたことが発端だった‥‥。