Iマネージャーもこの発言で腹を決めざるをえなくなる。「分裂」を詳細にスクープした「週刊新潮」によれば、Iさんは昨年8月頃にSMAPを連れた独立を申し入れ、事務所側もいったんは承諾。SMAPの契約更新は毎年9月にあるため、1年後の16年9月をメドにした独立に向け、双方が弁護士を立てて条件面での話し合いが始まったという。
「当然、独立は5人そろっての方向です。これをバックアップするために複数の大手芸能プロが動いていたとも言われています。ジャニー社長は完全に諦めムードで、『もう勝手にしてくれ』とボヤいていたそうです」(芸能プロ関係者)
ところが、話はスンナリとは進まなかった。当初、独立話を打診されたメンバーのうち、中居正広(43)、稲垣吾郎(42)、草なぎ剛(41)、香取慎吾(38)の4人は11月の段階で、Iさんとの独立を決断。ただ一人、返事を保留していた木村拓哉(43)は、12月に入って、
「成功したから独立というのは筋が通らない。自分はジャニーさんやメリーさんを決して裏切りません」
と、事務所への残留を決めたのだ。この瞬間、独立話は分裂問題に変わったわけだが、キムタクの決断にはメリー氏が大きく関わっていたという。
「騒動発覚後の『週刊新潮』インタビューでも認めていたように、メリーは以前からキムタクの妻・工藤静香(45)とかなり親しいつきあいをしていました。工藤は盆暮れの挨拶を欠かさないなどメリーにかなり気を遣っており、よく家族で食事もしていたそうです。メリーは工藤を通じて、キムタクに残留を説得したともっぱら。キムタクも、姉さん女房の工藤には全幅の信頼を置いている」(前出・芸能プロ関係者)
キムタクの残留決意により、バックアップするはずの大手プロも一斉に手を引き、Iさんの独立話は暗礁に乗り上げてしまう。この時点で、ほぼ騒動の決着はついたも同然だった。あとはメリー氏が、独立を画策した4人が事務所に戻ることを許すかどうか、というだけである。
実際この正月には、勝利を確信したメリー氏の堂々たる姿も目撃されている。毎年、ジャニーズはほとんどの所属グループが参加するカウントダウン・コンサートを終えたあと、幹部やタレントたちがそろって初詣に行くことが恒例になっている。今年も1月1日の深夜3時頃、川崎大師の社殿裏に続々と高級車が乗りつけられ、ジャニー社長がそうそうたる所属タレントを引き連れて降り立った。
この一行で異彩を放っていたのがメリー氏。超高級外車・マイバッハから降り立つと、鋭い眼光を放ちながら前を見据えて歩き始めた。ジャニーズ関係者が語る。
「確か、前年は車椅子での参拝でしたが、今年は付き添いの手を借りながらも、しっかり自分の足で歩いていましたね。水面下でSMAP問題がくすぶっていたこともあって、周囲に健在ぶりをアピールする必要があったのでしょう。“Iさん派”と呼ばれ、退社説がささやかれた山下智久が、子犬のように肩をすぼめてメリーさんのあとをついて歩いていたのが印象的でした」(芸能担当記者)
まさに、女帝の“貫禄躍如”である。