はたしてプロ野球選手がシャブ漬けになったのか、それともチンピラが球界スターになっただけだったのか‥‥。ついに薬物所持で逮捕された清原容疑者は、球界への復帰計画も雲散霧消となった。「シャブ無間地獄」へと墜ちていった黒い番長の最深部については、まさに闇社会から絶え間ない核心証言が聞こえてきたのである。
「電話で指定されたとおり、都内ホテルの部屋を訪ねると、中からプロレスラーのような巨漢の男が出てきたから驚いた。真っ白い歯で『悪いですね』ってニコッと笑う日焼けした顔はあの清原本人だったから、2度ビックリしたよ。夏の盛りだというのに長袖のTシャツを着ていた。腕の注射痕を隠していたからだろうね」
こう語るのは、5年ほど前に清原和博容疑者(48)当人にシャブを宅配したという元売人だ。
元売人によれば、取り引きが積み重なり顔なじみになるほど、清原容疑者のふるまいは大胆になっていったという。
「ある時はかなり上機嫌で、配達したやさきに『1発打っていいですか?』と目の前で腕をまくって注射器の針を刺すと、シャブを打ち込んで『最高やー』とご機嫌な様子だった」
あのスーパースターだった清原容疑者は、かくも覚醒剤に身も心も支配されていたというのか──。
2月2日に覚醒剤所持で現行犯逮捕された清原容疑者の現在の様子について、捜査関係者が語る。
「清原は観念した様子で当局の取り調べに応じています。みずからが覚醒剤を使用していたことをあっさり認めたほか、シャブを譲渡された時の状況についても口を開き始めている。ただ、報復を恐れているのでしょう。入手先については『話したくない』と堅く口を閉ざしたままです」
現役時代はプロ野球歴代5位となる通算525本のホームランを放ち、私生活でもフェラーリなど高級外車を駆ってネオン街でド派手に豪遊した番長も、取調室ではすっかり形なしの様子である。
しかし、清原容疑者には複数の覚醒剤ルートがあった。逮捕直前に北関東ルートからシャブを入手していたことも、すでに当局の追跡捜査で明らかになっている。関東近県のシャブ売買ルートに詳しいヤクザ親分が重い口を開く。
「清原が使っていたのは、一部で“シャブばばあ”なんて報じられてたけど、群馬では有名なシャブの卸し屋だよ。60代半ばだけど、茶髪にした派手なバアさんで、昔からネタを売って生きてきた。シャブで大稼ぎして県内に豪邸を数軒建てて、『シャブ御殿』なんて呼ばれてたな。昔は自宅でシャブをさばいてて、県外からも来る小売りの売人らが自宅前に車で列をなしてたから、“シャブのドライブスルー”って呼ばれてたほどだ。有名になりすぎて何度も警察の摘発を受けたから、最近では自宅に置かないで直にも売らず、高速インターそばのホテルとかに売人を使って配達させていた」
この入手先と清原容疑者を結び付ける1本の線がある。週刊アサヒ芸能は、清原容疑者が強打者で知られる別のプロ野球OBが主催する「シャブパーティ」に参加していたことを2/18号でスクープしている。そこにシャブを配達していたのが、この“シャブばばあ”の配下の売人だったというのだ。
「この売人が2年ほど前にパクられてんだ。それで清原は直接群馬まで買いに行くようになったみたいだ。清原はご丁寧にもバアさんの家にサイン入りバットまで贈っていたよ。売人を通すと1グラム4万円なのが、卸し値の3万で入手できるから、金がないと噂の清原には好都合だったのかもな(笑)」(前出・ヤクザ親分)