薬物報道に見舞われた球界の番長が、さらなる苦境に立たされている。体がボロボロなのは薬物使用が原因ではなく2型糖尿病であると、診断書を提示して反論したものの、周囲を取り巻く状況は厳しさを増すばかりなのである。
薬物の禁断症状に苦しみ、治療のため入院。言葉はロレツが回らず、目もうつろ。刃物を持って亜希夫人を追いかけ回したことも──。
清原和博氏(46)にまつわる「週刊文春」のこうした報道以降、球界では総スカン状態だという。「フライデー」誌上で糖尿病の症状であるとの反論を展開したものの、一度ついたマイナスイメージを払拭するのは至難の業のようだ。球界OBが明かす。
「名球会では今、あの薬物疑惑が大問題になっている。『あんなヤツを名球会に置いといていいのか』と、事務局にファンから抗議の電話がかかってくるし、事務局も『迷惑を被っている』と憤慨している。かといって、『勝手に除名もできないし、自主的に退会してくれるのが理想なんだが‥‥』と、スタッフは頭を抱えていたよ」
巨人は今季の開幕戦で長嶋茂雄氏、張本勲氏、江川卓氏、柴田勲氏らOB200人をグラウンドに招待し、球団創設80年のセレモニーを行った。
「もちろんOBである清原氏も招待されていましたが、出席しませんでした。というより、来られなかったのかもしれない。ただ、球団関係者に聞くと、『できればもう(清原氏には)関わりたくない』と、本音を漏らしていました」(スポーツライター)
だが、こんな状況でも当の清原氏本人は現場復帰を希望しているというが、
「コーチではなく監督しかやりたくないようです。巨人は1万%ない。復帰の可能性があるとすれば西武かオリックスだったが、これも100%なくなったと言っていい。特にオリックスは、もし薬物報道がなければ、近い将来の監督就任オファーがあったかもしれませんが‥‥」(スポーツ紙デスク)
今も球団フロントに「清原派」が残っているという西武では、かつてドラフトで「当たりくじ」を引き当てた故・根本陸夫氏(当時管理部長)が「将来は監督になってくれ」との約束手形を切っていたという。
そして晩年の清原氏を引き取ったオリックスに関しては、その圧倒的な人気を当て込んで招聘に動くのでは、との噂が絶えなかった。
球界のみならず、テレビ業界でも清原氏を敬遠する動きは出ている。放送作家が言う。
「モデルだった亜希夫人と結婚する際、後見人的な芸能界の大物に2人で『よろしくお願いします』と挨拶に行き、ご祝儀をもらったそうです。なのに、今回の騒動で亜希夫人とは別居状態となり、後見人を怒らせてしまった。この大物にニラまれたらテレビ界でやっていくのは難しくなる」
前出・スポーツ紙デスクも嘆息する。
「評論家としても今後、新たな契約をしようという冒険的な媒体は出てこないだろうし、現状では深夜バラエティ番組の色モノ的なタレントとしてひっそりとやっていくしかないのではないか‥‥」
追い詰められた番長の一発逆転打はあるか。