爆死発進の月9ドラマ「ラヴソング」(フジテレビ系)に対して、関係者やファンから作品を評価する声があがっているという。評価が高いのに視聴率は低いというのもおかしな話だが、前クールの「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」から続くこの“不自然なまでのヨイショ”ぶりについて、テレビ誌のライターが語る。
「他のドラマでは、視聴率や内容を横に置いて『評価が高い』ともてはやすことはほとんどありません。それゆえ月9だけが2作連続で高評価を受けるのは異様に思えます。そんな『ラヴソング』と『いつ恋』に共通するのは、やたらと社会派ドラマをアピールしていること。しかし社会派だから良質というものではないはずです」
その「いつ恋」ではSNSを一切使わない若者を描き、「ラヴソング」では定宿を持たずに女性の部屋に転がり込む昭和的な主人公が登場。まさに時代錯誤のオンパレードなのだが、そんなドラマを無定見に持ち上げるのは一体どうしたことか。前出のテレビ誌ライターが指摘する。
「こういった評価に共通するのは、制作陣の声を織り込むなどドラマ側の裏事情を紹介している点です。しかし、視聴者にとっては画面に映るものがすべてであって、制作陣の考えは評価の対象ではないはず。そんな裏側を紹介することでドラマの印象を操作しようとするのは、まさにステマ的な手法だと言えるでしょう」
もっともネットリテラシーの高い現代の視聴者がこんなステマに踊らされることはないはず。相変わらずテレビ局はネットの使い方が不得手のようだ。
(金田麻有)