5月1日放送の「真田丸」(NHK)で、ほぼセリフなしの仏頂面を2分半ほど続けて話題になっている清水ミチコ。清水が演じたのは、兄である豊臣秀吉によって強制的に夫と離縁させられ、44歳で徳川家康の正室として迎えられた旭姫だ。清水は自身のブログで「真田丸」出演の経緯を語っており、脚本家の三谷幸喜から出演を打診された際に「セリフのない役だったらいいよ」と答えたことを明かしている。
「清水が登場するのは第17回のみですが、視聴者の記憶にはしっかりと焼き付いたことでしょう。清水は怒りを抑えたふてぶてしい仏頂面をしながらも、旭姫のやるせなさ、諦めまでをも表現していた。だからこそ視聴者は感動し、清水の顔芸の1つとして受けとめ笑うことまでできた。81年に放送された大河ドラマ『おんな太閤記』では泉ピン子が清水と同じ旭姫を演じ、その後07年に舞台でも演じています。もしかすると清水は泉の演じた旭姫をヒントにしたかもしれません」(テレビ誌編集者)
NHK大河ドラマの長い歴史の中で、セリフなしの顔芸のみという新しい演技法で爪あとを残した清水。視聴者としては、もっと清水の旭姫を見続けたいはずだ。