映画界にジャニーズ旋風が吹き荒れている。これから公開予定のものを列記してみると、長瀬智也主演「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」(2016年6月25日)。生田斗真主演の「秘密 THE TOP SECRET」(16年8月6日)と「土竜の唄2(仮)」(16年12月)、「彼らが本気で編むときは」(17年2月25日)。岡田准一主演の「海賊とよばれた男」(16年12月10日)と「追憶」(17年)。木村拓哉主演「無限の住人」(17年)、大野智主演「忍びの国」(17年)、山田涼介主演の「鋼の錬金術師」(17年冬)だ。
これまで、ネット上では「ジャニーズゴリ押し論」や「人気だけで主演にキャスティングするのはいかがなものか」といった論争がしばしば繰り広げられた。
「邦画は、興行収入10億円が成功か否かのボーダーラインと言われています。長瀬は05年公開の『真夜中の弥次さん喜多さん』で約6億円、09年公開の『ヘブンズ・ドア』は約2億円と実績はありませんが、他のメンバーは及第点の数字を出している。また、生田や岡田は演技力の評価も高い。彼らがキャスティングされるのは、それだけ魅力があるからでしょう」(映画ライター)
だが、木村拓哉の場合、初の時代劇「武士の一分」(06年公開)の興行収入が約41億円だったものの、役としては不評だった。それなのにまた時代劇に挑むのはなぜなのか?
「木村にはNHK大河で主演したいという思いがある。これまでNHKのドラマに出演していないのは、狙いを大河一本に絞っているから。そのためにも、演技の幅を広げて“時代物も十分演じられる”ところをアピールしたい意図もあるのではないでしょうか」(業界関係者)
「無限の住人」では、不老不死の剣士を演じる木村。前作では静かな侍だったが、今作でどんな殺陣を見せるか期待したい。
(甲斐栄子)