有田ヘッドのイライラが最高潮
前出・金村氏が言う。
「和田監督は真面目な人で、ガツンと言えるタイプではありません。(マートンのケースも)本来ならヘッドコーチが嫌われ役になるべきなのですが‥‥」
そんな肝心要の立場にもかかわらず、チーム内で総スカン状態となっているのが、有田修三ヘッドコーチである。
「今季から入閣した有田ヘッドは、評論家時代は辛口発言で阪神の采配批判などを展開。しかし、グラウンドに下りて精力的に取材するタイプではなかっただけに、中堅選手からは『選手の話も聞かないで批判ばかりする』と陰口を叩かれる存在。アレルギーを持つ選手は数知れず。ましてや、入閣するやいなや、主力選手には指導もままならない“素人コーチ”ぶりですから、軋轢は深まるばかりです」(阪神担当デスク)
そうした中、有田ヘッドが目をかけているのが、若手捕手の小宮山慎二(26)。チーム内でも数少ない有田ヘッドのシンパとして指導を受ける間柄だった。有田ヘッドも他の選手そっちのけで一本立ちさせようと思っていたが‥‥。
「そのやさきに、球団の方針で日本ハムから移籍してきた今成亮太(24)が抜擢されたのもおもしろくないようです。本来、ヘッドコーチはチームの雰囲気を左右するムードメーカーの役割を担っているのですが、重苦しいベンチの雰囲気を変える役割は担えないでしょう」(スポーツライター)
そして、その不機嫌ぶりたるや、今や頂点に‥‥。トラ番記者も頭を抱える始末だ。
「現在のチームは、故障者が続出中。正捕手の藤井彰が、交流戦終盤に右太腿裏を痛めて一時、戦線離脱。捕手指導に携わる立場だけに、正妻不在の危機的状況のことで頭がいっぱいで、打線のことまで気が回らない。城島も復帰のメドが立っておらず、捕手もできる狩野恵輔も腰痛。あまりの駒不足にイラダチを隠せず、今後の捕手起用について質問した記者に『どういう意味や!』とブチ切れることもあった」
ふがいない監督にイライラが募るヘッドコーチ。阪神に恐れていた“暗黒時代”が戻りつつあるということか。