スポーツ

あぁ、阪神タイガース「大暗黒時代」がまたやってくる(3)

「主力選手全員いなくなる」

 だが、阪神OBの解説者の江本孟紀氏は、チーム編成の課題が露出した結果ではないかと指摘する。

「和田監督にカリスマ性がないのは確かですが(笑)、それは最初からわかっていたこと。投手起用などは前監督に比べて利にかなっているし、采配自体に問題があるわけでもない。不振のクリーンアップ、マートン、ブラゼル、新井貴浩(35)といった主軸を思い切って外すことができないのは、代わりの選手がいないから。育成と補強がうまくいっていない証拠でしょう」

 中でも今季4番スタートだった新井は、「貧打の象徴」と言われるほど、その不振ぶりは深刻だ。5月には6番に降格。今も5番を任されつつも打率は2割2分7 厘( 6 月14日現在)と、全盛期とは程遠い。

 さらに現在のチーム状況を象徴しているのが、金本の怠慢プレーだ。

「右肩に爆弾を抱えた金本の存在が、過去最大級に問題化している。象徴的だったのは、5月31日のロッテ戦。レフトの定位置より何メートルも手前に打球が落ちたが、二塁ランナーが一気に生還して同点になった。普通ならアウトでしょ。ところが金本は投げようともしないで、ボールを持ったままショートの鳥谷に向かって走って行って渡した。そもそもロッテの三塁コーチが、打球が金本の前に飛んだ瞬間に手をぐるぐる回していた。金本の肩、緩慢な動きを全て見透かしていました」(前出・トラ番記者)

 まさに、ベテランから若手まで、チーム内は不穏な空気に包まれている。

「阪神は長らく、暗黒時代が続いてようやく一息ついたが、最近の雰囲気は、かつてのチームの嫌なムードを髣髴とさせますね」(ベテランスポーツ紙記者)

 首脳陣がおとなしく、次代を担う若手も育たず、補強も下手。これでは、今季の巻き返しはとてもおぼつかないだろう。それだけでなく、虎党が恐れる1990年代の大暗黒時代の再来もありうるのだ。その引き金になりそうなのが、投打で主将を務める鳥谷、藤川のFA流出危機だ。

「鳥谷に関しては、メジャーリーグのドジャースとパドレスが熱心に獲得を検討しています。鳥谷本人のメジャー志向も強い。昨オフ、球団が下交渉で提示した複数年契約を断ったのは、今オフのメジャー行きのためだと言われています。ここ数年、メジャー挑戦を直訴している藤川も、今年はメジャー仕様のカットボールやツーシームの習得に励んでいる。条件面で多少譲歩しても渡米に踏み切るでしょう」(前出・スポーツライター)

 思い起こせば90年代の低迷も、掛布雅之、岡田彰布ら大スターが去ったことが起因だった。今の阪神には、あの悪夢の再現がすぐそこまで迫っていると断言してもいいのかもしれない。

カテゴリー: スポーツ   タグ:   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
長与千種がカミングアウト「恋愛禁止」を破ったクラッシュ・ギャルズ時代「夜のリング外試合」の相手
2
沖縄・那覇「夜の観光産業」に「深刻異変」せんべろ居酒屋に駆逐されたホステスの嘆き
3
日本と同じ「ずんぐり体型」アルプス山脈地帯に潜む「ヨーロッパ版ツチノコ」は猛毒を吐く
4
段ボール箱に「Ohtani」…メジャーリーグMVP発表前に「疑惑の写真」流出の「ダメだ、こりゃ!」
5
巨人が手ぐすね引いて待つ阪神FA大山悠輔が「ファン感謝デー」に登場する「強心臓」