前事務所との契約満了を受けて「のん」に改名した能年玲奈が8月8日に岩手県の達増拓也知事を訪問。達増知事は能年の活動をバックアップする「プロジェクトN」を県庁内に立ち上げることを明言した。県庁が一芸能人の活動をサポートすること自体が異例だが、これが能年復活の兆しになると指摘するのは芸能ライターだ。
「能年と岩手県が、連続テレビ小説『あまちゃん』(NHK)を通して良好な関係にあることは県民なら誰でも知っている話。しかも8月6日には同県の久慈市にて『あまちゃんサミット2016』が開催されており、岩手では能年待望論が盛り上がっています。ただ芸能界に疎い県庁が独自にプロジェクトを立ち上げるのは無理ですから、実際には裏で動いている組織があるはず。それがNHKであり、各映画会社だというわけです」
NHKの許可なしに「あまちゃん」の名前を使うことはできないので、久慈市が「あまちゃんサミット」を開催している時点でNHKが協力しているのは明らか。また同サミットにCS放送のファミリー劇場が協賛として関わっているのも注目点だ。同社は東宝や東映などの映画会社が多数出資しており、NHKとも既存ドラマを放送するなど関係は良好。つまり岩手県の「プロジェクトN」には、これらの映画会社やNHKが関わっていると見るのが自然なのである。テレビ誌のライターが概要を説明する。
「能年の復帰で障害となるのは前事務所との関係がこじれていること。何らかの番組やドラマに出演したくても、トラブルを嫌うスポンサー企業が難色を示す可能性が大きいのです。その点、CMが入らないNHKなら障害とは無縁ですし、それは映画でも同じこと。今後、岩手県を舞台にしたドラマや映画で、能年が復活する可能性が高そうです」
県などの自治体では、フィルムコミッションを組織してドラマや映画作りをサポートすることが珍しくない。すなわち今回のプロジェクトNとは、能年復帰作のロケ地を提供するための組織なのかもしれない。いずれにせよ彼女の復帰作は岩手県のみならず、日本中で歓迎されそうだ。
(金田麻有)