「走馬灯株式会社」主演ドラマの“パクリ疑惑”を映像監督が怒りの告発
「設定までほぼ一緒、内容証明も送りました」
オダギリジョーの主演ドラマが盗作騒動&低視聴率で打ち切りとなったばかりだが、今度は妻の香椎由宇(25)が主演する新ドラマにも盗作疑惑が持ち上がった。夫の二の舞にならないかと、周囲もヤキモキするのだが‥‥。
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7月16 日にスタートするTBS系ドラマ「走馬灯株式会社」に主演する香椎。同タイトルの漫画が原作で、彼女は物語の舞台である「走馬灯株式会社」と呼ばれる謎の会社の案内役を務めるミステリアスな女性を演じている。
ストーリーも建物に迷い込んだ人々が、自分のこれまでの人生を記録した映像を観ることで、知りえなかった衝撃の事実に直面するというサイコスリラーで、香椎の新境地として注目されている。
ところが、そんなやさきに水を差したのが、「ある作品のパクリではないか」との指摘だ。さる映画ライターが指摘する。「You Tube上でも観ることができる『走馬灯屋の退屈』という作品です。タイトルと設定が酷似しているんです」
さっそく、検索すると、〈人は死の間際、自らの一生を走馬燈の様に見ると言う。この世とあの世の狭間にある、死んだ人間達の全記憶を見せる映画館。その場所に佇む謎の女「走馬燈屋」と、秘密を抱えて死んだ男との、永遠にして一瞬のニアミスを描くショートフィルム〉
まさに、タイトルから瓜二つ。さらには、設定まで酷似しているではないか。
そこで、本誌は、問題の作品の脚本・監督である佐藤懐智氏を直撃すると、本人も納得いかない様子だ。
「作品は、91年頃に着想し、98年に完成しました。『キネマ百景1998』で上映され、99年の『釜山アジア短編映画祭』にノミネート。98〜00年までは全国のレンタルビデオ店にありました。ところが、09年から漫画誌で連載中の『走馬灯株式会社』という作品が、自分の作品名と女性の案内役が映像を見せるという大枠の設定のところで酷似していることに、友人の指摘で気がつきました」
不審に思った佐藤氏は、昨年3月、弁護士を立て出版元に内容証明を送り、5月に返答があった。
「作者は映画作品を知らず、アイデアの同一性は認めるものの、表現上の本質的な特徴を直接感得するものではなく、著作権侵害には当たらないという回答でした。また、映像化する際には必ず事前協議をしてほしいと申し入れていましたが、結局スルーでした。争うつもりもなく『屋』が上場して『株式会社』になったのは苦笑するしかありません。しかし、もしも盗作であったならば、アイデアで勝負するクリエーターとしては残念です」(佐藤氏)
版元の双葉社に問い合わせると、ライツ担当者はこう答えた。
「回答と同様、著作権侵害に当たらないという認識です。ですので、映像化の事前協議も必要なかったという判断です」
一方、ドラマ化したTBSのテレビ編成部はこう回答した。
「ご指摘の件に関しましては、お問い合わせがあるまで、当社では認識しておりませんでした。出版社に問い合わせたところ、著作権侵害には当たらないとの報告を受けております」
もしも誰かが偽っているならば、きっとその人間が死ぬ間際、走馬灯には映し出されるはずだ。