昨年秋に「落合獲り」を予言
「原包囲網」は、球団みずからも作っていた。球団は1億円を要求した人物が元暴力団員だとの認識はなかったとして、「(原監督と)反社会的勢力との接点は認めることができない」と、「週刊文春」サイドを名誉毀損で訴える意向を表明している。原監督を恐喝したとされるKという人物の息子は、現役のプロ野球選手。これにも渡辺会長は、
「法廷で言うよ。実名から何から、球団名も全部出てくるんじゃないかね」
と宣言しているのだ。前出・巨人担当記者が言う。
「そうなれば、原監督はいたたまれなくなって、辞めざるをえなくなる。自分が原因で現役選手の名前が公になり、しかも不倫相手の女性が原監督との関係を相談したという元巨人選手2人‥‥うち1人は岡崎郁ヘッドコーチだと言われていますが、日記には彼らの記述もあるそうで、そうなれば当然、法廷で名前が出ることになるわけですから。いや、そもそも原監督自身が証人出廷することになるかもしれないわけですし」
ちなみに、Kの息子はかつてセの球団から戦力外通告を受け、パ球団にテスト入団しているのだが、
「その際、Kが恐喝した1億円の中から1000万円を球団のとある人物に支払って合格させた、との噂も出ています。真実はわかりませんが‥‥」(スポーツ紙デスク)
いずれにせよ、「被害」が各方面に飛び火し、迷惑をかけることになれば、解任を言い渡されずとも身を引かざるをえない、というのだ。さらには、
「原監督の別のスキャンダルが近い将来、報道されるとの情報もあるんです」
もはや辞めるしか選択肢がない状況となれば、後任探しが急務となるが、今回の不倫スキャンダルを想定したかのように、すでに手は打ってあるという。球団関係者が明かす。
「そもそも1年契約で信頼が薄らいでいたことから、V逸ならクビというのが既定路線でした。スキャンダル発覚前からそうした事態に備え、動いていた。それが今回の件で、より加速することになった」
昨年10月、ホテルでの会食で酒が回った渡辺会長はマスコミに囲まれ、興味深い発言をしている。
「巨人は原君がいるから落合君を取れないけど、誰もいなかったら落合君を取るよ。原君がいるから落合君、取らないけどね。あれは名監督だから」
この年限りで中日退任が決まっていた落合博満前監督(58)へのラブコールだ。
「すでに落合氏は渡辺会長と極秘裏に複数回、会食をしているんです。そこで渡辺会長は巨人監督就任を非公式に打診したと‥‥」(中日関係者)
落合氏も親しい球界関係者に、会食の事実をほのめかしているという。