テリー 19歳まで恋愛してなかったって言ってたけど、もしかして大学生になったことで大きな変化があった?
早見 そうですね。それまで周りは大人ばっかりでしたけど、芸能界とは関係ない同年代のお友達ができて、その頃から「私って人間としてここが欠けているな」「成長しなきゃ」とか、そんなことを考えるようになりました。
テリー へえ、具体的にはどういうところ?
早見 まず金銭感覚が全然身についてなくて。友達と文房具屋さんへ消しゴムを買いに行って、5000円札を出したら「いくらだと思ってるの?」って笑われちゃいました(笑)。それに大学は、勉強すればちゃんと成績が上がりますよね?
テリー うん、努力は結果に結び付くね。
早見 でもアイドルの仕事は、どんなに頑張っても売れない曲はどうしても売れないんです(苦笑)。そういう違いも学びましたから、その頃「私は芸能界に合っていないのかも?」って思って、大学3年の時、みんなと就職活動をしようと考えたりもしました。
テリー そうか、人知れず悩んでいたんだね。
早見 でも、友達の就活の大変さを見ていると、「そんなに人生は甘いものじゃない」「自分は仕事があるだけで、ありがたいんだな」ということにあらためて気づかされて、もう一度真剣に芸能界の仕事に向き合おうと思いました。
テリー じゃあ、恋愛も大学で?
早見 そうです。主人は大学の2年先輩で。
テリー おいおい、爽やかすぎるよ!
早見 アハハ、どこがですか?
テリー だって女性芸能人は、IT系の起業家とか金持ちの男と一緒になるケースが多いからさ。学生同士の恋愛、いいじゃない。
早見 そうですね。写真週刊誌に撮られちゃいけないから、ファミレスで朝御飯を一緒に食べたり、みたいなデートをしていました。
テリー 何年ぐらいおつきあいしたの?
早見 大学の時は2年ですね。そのあと、一度別れているんです。
テリー 何で別れたの?
早見 うーん、何でだったかな、もう忘れちゃいました(笑)。で、20代後半になった頃、久しぶりに再会したんです。
テリー それは何がきっかけで?
早見 私の父はジャズシンガーで、父のライブをその時つきあっていた彼と観に行ったんです。そしたら父が、「前の彼とちょっと会いたいなァ」って言うんですよ。「前の彼」、つまり今の主人なんですけど。
テリー ‥‥どういうこと? その時つきあっていた彼氏の前で、お父さんが「前の彼に会いたい」って言ったの?
早見 そうなんです。「じゃあ、食事をセッティングします」ということになって後日、父と私と今の主人の3人で会ったんです。
テリー お父さんは、どうしてそんなことを言ったのかな?
早見 恐らく、その時つきあっていた彼が気に入らなかったんでしょうね。
テリー いや、そうだとしてもさ、普通は「この男とは別れて、違う男にしなさい」じゃない? 「前の彼氏に会わせろ」って、ちょっと変なお父さんだね。
早見 でも、その時いろいろと話したら、「やっぱり私、この人とすごく合うんだな」と思って、またつきあうようになりました。
テリー それで、結局、結婚するんだから、人生ってわからないもんだね。