国民的グループの主要メンバーでも卒業後の給与事情は深刻のようだ。
11月3日に放送されたトークバラエティ番組「バイキング」(フジテレビ系)で、乃木坂46の橋本奈々未が来年2月20日を目安に乃木坂46卒業ならびに芸能界を引退するという話題を取り上げ、ゲストとして招かれた元AKB48で、現在は女優として活動している宮澤佐江がグループ卒業後の現状について語った。
宮澤は2期生として06年にAKBに加入し、途中からは中国・上海を拠点とするSHN48と、愛知県名古屋市を拠点とするSKE48に移籍し、精力的に活躍。48グループ全体に大きな影響をもたらして、今年4月、10年間のアイドル活動にピリオドを打った。しかし、多くのファンに愛された功労者の彼女でも、卒業後の現在はかなり苦労しているようだ。
「AKB時代トップを走っていた前田敦子や大島優子など、センター経験のある超人気メンバーでも女優活動は悪戦苦闘中だけに、2番手グループだった宮澤はかなり不安定なポジション。今回も現在よりアイドル時代の収入のほうが多かったことを告白していますし、ここ半年の間の収入で『過去最大に少なかったとき(月)もありました』とも明かしています。4月にAKBを卒業してからは8月に上演されたミュージカル『王家の紋章』で主演を務めていますが、もちろん入ってくる仕事量にバラつきはありますし、テレビの仕事は激減。世間のコメントでは『それでもOLよりは多いんでしょ?』と嫌味を書かれていますが、月によって収入差が激しく、実際は世間が想像しているよりも本当にもらっている金額は少ないはずです」(エンタメ誌記者)
この現状を聞いた視聴者の反応は驚きと納得が半々。「宮澤ぐらい有名でもやっぱり元AKBぐらいじゃ食っていけないんだな」「今後もこういったOGが無限に増えていくかと思うと悲しいね」「10年後にはもう仕事がないはず」「“卒業”したんだから、一般社会で働いたほうがいい」など、さまざまな意見が飛び交った。
「その点からも、乃木坂46橋本の芸能界引退については『カッコいいし、潔い』と称賛したうえで、『ちょっとうらやましいと思いました。私10年もやっちゃったから‥‥』とコメント。まさに切実な“本音”といった感じでした」(前出・エンタメ誌記者)
往年の洋楽に「いつだってチェックアウトできるが、キミは絶対に離れることはできない」と、ショウビズ界(芸能界)の華やかさの虜となり、いつの間にかしがみつき迷走していく人々を歌ったイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」という名曲があるが、きっぱりとチェックアウトを決断できた橋本はやはり立派かもしれない。
(平山リン)