08~10年に「天才てれびくんMAX」(NHK)の“てれび戦士”を務めていた伊藤元太さんが、昨年8月31日に川の事故で亡くなっていたことが1月5日に公表された。同日は伊藤さんにとって19歳の誕生日だったという。現場は東京都内を流れる多摩川だったというが、現地の様子を知る都内在住のライターが語る。
「事故が起こったのはJR青梅駅からほど近い調布橋付近だったようです。ここは多摩川を眺望できるスポットとして観光客も少なくありませんが、水量の増減が激しいことから水位観測所も置かれているような場所。当時は前日の30日に台風10号が最接近しており、多摩川の水位も1メートルほど上昇していました。この状況で伊藤さんは中州に渡り、怖くなってしばらく中州に留まっていたようです」
伊藤さんは中州から川岸に戻る際の18時ごろに流されたという。すぐに警察などが捜索にあたったが、増水のため潜って探すこともできず、調布橋の上からサーチライトで川面を照らしての捜索だったとされる。
「見つかったのは事故から6日後で、現場から6キロほど下った小作取水堰の付近だったようです。とても悲しい事故ですが、ご遺体が見つかったのはご遺族にとってせめてもの慰めだったかもしれません」(前出・ライター)
台風の後など増水した川には決して近づいてはいけない。今回の事故公表は、伊藤さんが世の中に残してくれたメッセージなのかもしれない。
(金田麻有)