─後半戦、特にパは熾烈な戦いになりますか?
駒田 槙原も同じ考えだと思うけど、5位の西武がどう上昇してくるか。これが大きなポイントだろう。それに加えて、3位の楽天がどこまでふんばれるか。
槙原 楽天の4番を打っている枡田は、いいよね。
駒田 今年で6年目かな。やっと芽が出た感じで期待できる。ただ、今はルーキーにしても、後半戦に入ると足取りが重くなって、疲れも出るし、プレッシャーもかかる。ここで我慢してね、いかに数字を積み上げていくかが大事。楽天の場合は、よほど頑張らないと西武やソフトバンクにひっくり返されてしまう。ロッテが落ちるということは、ちょっと予想できないし。
槙原 やっぱり、クライマックスシリーズに向けて、大混戦のパはおもしろい。それに比べてセはね。正直に言えば、交流戦で巨人がコケれば最高だった(笑)。
駒田 そうしたら、これほどの独走はなかったな。
槙原 まあ、2位の中日は別として、広島、ヤクルト、阪神が3位争いのための先発ローテーションを組むと、さらに巨人が独走することになる。そうなるとペナントレースが味気ないものになるから、絶対にそれだけは避けてほしいね。
駒田 でも、そうなる確率は高いんじゃないか。中畑監督には申し訳ないけど、DeNA以外の下位チームは3位をゲットするチャンスはあるから。こうした状況を見ると、クライマックスシリーズにも、いろいろと問題ありだよな。
槙原 まあ、選手の立場からすると、いくら独走していても心配は心配ですからね。終わってから「ああ、こんなにゲーム差があったのか」と思うわけで、優勝するまでは不安だし。
駒田 ドラゴンズがどこまでゲーム差を詰めて9月を迎えられるか。そこがセの一番のポイントになる。やっぱり、巨人もプレッシャーのかかるところってあると思うし、本当の天王山みたいなものが、9月にあるような気がするんだよな。
槙原 そのためにも、理想論になっちゃうけど、中日を含めた5球団が巨人包囲網のローテーションを組んでほしいね。プロ野球人気のためにも。
駒田 視聴率が取れないとか、人気低迷とか言われてるけど、選手の個性という部分でもイマイチだよな。ヒーローインタビューもマニュアルどおり。優等生というか、「頑張ります。応援よろしくお願いします」みたいなのが多いじゃない。自分で言うのも何だけど、僕の昔のプレーをYou Tubeで見たら、すごいよ。お客さんのヤジに対して、どなり返しているのばっかり(笑)。
槙原 ホント?
駒田 うん。何かの番組で取り上げられた時のやつとかが。でも、それでいいと思うな、プロなんだから。
槙原 そういえば、「好プレー珍プレー」みたいな、ああいう番組をまたやってほしいよね。選手の名前と顔が一致しないって人も多いって聞くし、やっぱりテレビの露出が少ないんですよ。昔の選手よりも今の選手のほうが肩はよっぽど強いし、ファインプレーなんか見ても「すげえ!」というのが結構ある。
駒田 まあ、メジャーに行く選手も落ち着いてきた感じだし。選手やOBも含めて、日本球界をもっと盛り上げないと。別に乱闘をやれとは言わないけど(笑)。
槙原 いやいや、それもいいんじゃない。ファンが楽しめる乱闘ならね(笑)。