女優・清水富美加の引退騒動で注目される「月給5万円」という言葉がひとり歩きしているようだ。清水と同じ芸能事務所の先輩であるユージは2月13日放送の「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」(TBS系)にて、同事務所ではタレントが売れてくると歩合制から給料制に変わると証言。だが、こういった発言が誤解の元になっていると、契約事情を知る芸能ライターが指摘する。
「そもそもほとんどの芸能人は給料をもらっていません。給料というのは会社と雇用契約を結んだ従業員が受け取るもの。劇団四季や宝塚歌劇団など劇団員が社員として勤務しているケースもありますが、これはむしろ例外。ほとんどの芸能人は個人事業主として、所属事務所と“専属契約”を結んでいるのです。その契約に従って得る報酬は、給料とはまったく異なるものです」
それではなぜ、大手マスコミでも「給料制」という言葉を普通に使っているのだろうか。
「専属契約には、仕事が発生するごとに歩合で報酬を受け取る方式と、仕事の量に関わらず定額の“専属料”を受け取る方式の2種類があります。この専属料という考え方が一般的ではないので、便宜的に給料制と呼んでいるわけです。ただ専属料方式のタレントでも、CM出演など大きな稼ぎがあった場合はボーナスで調整するケースが多いですね」(前出・芸能ライター)
つまり清水の場合、専属料が月額5万円だったことになる。金額の妥当性はさておき、専属契約ではレッスン費用や仕事用の衣装代は事務所負担になるのが通例。ともあれ、「芸能人は給料をもらわない」ということは、覚えておいて損はなさそうだ。
(金田麻有)