太田 最近、テレビドラマの「やすらぎの郷」が話題じゃないですか。テリーさん、観てます?
テリー うん、おもしろいよね。
太田 あれって、テレビに一生をささげて貢献した人だけに招待状が届いて、「やすらぎの郷」っていう老人ホームに入れる話ですけど、自分の身に置き換えて楽しんでるんですよ。「俺には招待状は来ないだろうな」とか。テリーさんは来そうじゃないですか。
テリー いやあ、来ないよ。あそこにいるの、全部ドラマ班だもん。
太田 そうですね、バラエティ班は1人もいない。
テリー そもそも、俺はあんなところ行きたくないなと思うんですよ、老人ホームに行ってまで、テレビの人間とつきあわなきゃいけないなんて。デーブ・スペクターなら「やすらぎの郷」に入れるよ(笑)。
太田 デーブは本当にテレビが好きだから(笑)。しかも、全番組の裏事情を知っていますからね。でも、石坂浩二さんと浅丘ルリ子さんが同居してるような老人ホームだから、だいぶ浮いちゃいますけど(笑)。
テリー その2人を組み合わせたことも含めて、あれはすごいキャスティングですよ。倉本(聰)さんじゃなきゃできないよ、こんな企画。
太田 テレビ批判って苦手なんですけど、倉本さんはそれをドラマに盛り込むから意外と観れちゃうんですよ。しかも、けっこう内輪ネタがあっておもしろくて。
テリー 俺は、太田さんと「サンデー・ジャポン」や「爆報! THEフライデー」で、ずっと共演させてもらってるけど、最近のテレビについてはどう考えています?
太田 ネットと比べていろいろ言われてますけど、僕はおもしろいと思いますよ。今のテレビは、仕事から帰ってきた人が何か物寂しいからテレビつけて、そこで僕がバカなことをやってるのを観て、「こんなバカがいるんだから、俺はまだマシか」って思ってもらう役割でいいんじゃないかって気はしてるんですよ。
テリー 「爆報」ってすごくいい番組なんだけど、深刻な話題も多いよね。あれ、太田さんのスタンスとしては難しいんじゃない?
太田 「こんな深刻な空気になって、最後どうやって明るく終わろうか」っていうのは少し考えますけど、やっぱり失敗しますね。どうしても深刻さには勝てないなっていうね。
テリー 大麻で捕まった高樹沙耶の時は失敗しましたよね。実は俺と太田さん、彼女の生活を高く評価していて(笑)。
太田 そう、「この生活、いいな」ってすっかり感化されてた(笑)。確かに捕まったあとで観直したら、「どう考えても怪しいな」っていうVTRで(笑)。
テリー 俺たち、全然見抜く力がないんですよ(笑)。いつも偉そうなこと言ってますけどね。太田さん、オンエアはちゃんと観てるんだ?
太田 基本、観ないんですよ。観るとあまりにも自分が出てなくてショックだから、続けられなくなる。「何だよ、あんなにしゃべってたのにワイプしか出てないじゃん」って落ち込んじゃうから(笑)。
テリー あと、太田さんは「爆報」の本番が始まる15分ぐらい前から、血管が切れそうなくらいしゃべってるけどさ、あれは他の番組でもそうなの?
太田 ええ、客席の乱入も必ず(笑)。やっぱりスタジオのお客さんが盛り上がってないと、自分が乗らないじゃないですか。だから、やってるんです。