テリー あらためて太田さんにこんなことを聞くのは恥ずかしいけど(苦笑)、これからかなえたい夢はありますか?
太田 いやぁ、僕は本当に映画なんですよ。これ言うと、また社長に怒られるんですけど、話が全然進んでいなくて。2年かけて書いたシナリオが、一昨年くらいに、とある映画会社にボツにされちゃったんです。
テリー え、2年もかけたのに?
太田 そうなんですよ。先方からは「別の企画を」と言われたんですけど、僕はその作品に本気で取りかかるつもりだったし、こだわりがあったので、そのシナリオを小説に直してる最中なんです。
テリー なるほど。その小説が評価されて話題になれば、あらためて映画化の道が開けるかもしれない。
太田 そうなんですよ。今それを毎日シコシコ書いているので、目先でいちばんかなえたい夢は、それを完成させてノーベル文学賞を獲ること(笑)。
テリー 忙しいのにすごいなぁ。
太田 テリーさんだって、たくさん本を出してるじゃないですか。僕も100冊以上出してるんですけど、又吉(直樹)なんて1作目で芥川賞をもらっちゃってね。出版界は、我々に対してちょっと冷たくないですか?
テリー フフフ、冷たいよね。賞なんてもらったことないよ。
太田 ねぇ、かなり貢献してるのに(笑)。ラジオだってそうですよ。さっきも話で出ましたけど、「爆笑問題カーボーイ」が今年で20周年なんですけど、この春から星野源が裏で番組を始めたかと思ったら、ギャラクシー賞ラジオ部門の「DJ・パーソナリティ賞」っていうのを獲っちゃったんですよ。こっちは20年やってても、何ももらえない(苦笑)。
テリー そういうのって、どういう基準で選ぶんだろうね? やっぱりサラサラ感かな?
太田 ハハハハハ、確かに、サラサラ感では星野源には勝てないですね。
テリー 勝てないよ、俺にもないもんね(笑)。でも、サラサラ感じゃあアサ芸でこんな連載、20年もやってられないから。
太田 アサ芸に星野源、まず出ないでしょう(笑)。でも、聞くところによると、彼は下ネタもガンガン言ってるらしいんですよ。
テリー そんなの、こっちも言ってるでしょう。
太田 向こうは女の子も笑う下ネタなんです。だから、絶対に勝てない(笑)。
テリー ああ、福山(雅治)君と一緒の感じだね。
太田 そうそう、悔しいことに非の打ちどころがないんですよ。
テリー でも、福山君とか星野源みたいな人がいるからこそ、爆笑問題の価値も上がるんだよ。爆笑問題が主流になっちゃあダメなんです。
太田 そりゃ、そうですね。世の中、真面目な人が主流じゃないと。
テリー じゃあ我々は、主流じゃないところで今後も頑張っていきましょう。
太田 連載、ぜひ30年、40年と続けて、出演者リストをもっとにぎやかにしてください(笑)。
テリー そこまでいっちゃったら、俺もう死んでるんじゃないの?(笑)。
◆テリーからひと言
皆さんのおかげで1000回を迎えることができました。これからもよろしくお願いします。さて、次は1500回を目指すかな。太田さん、またその時もぜひ来てください。