2016年4月に「サイレントマジョリティー」でデビュー以来、「世界には愛しかない」「二人セゾン」、そして今年の4月にリリースされた「不協和音」まで、4作連続1位を獲得した欅坂46。これはデビュー1年以内での、女性アーティスト史上初の快挙。さらにデビューわずか8カ月で昨年のNHK紅白歌合戦に初出場と、勢いはとどまることを知らない。この快進撃は、センターを務めグループ最年少ながら絶対的エースと言われる平手友梨奈の実力もさることながら、4曲とも振り付けを担当したTAKAHIROの手腕が大きいと言われている。
「今や振付師はアーティストのパフォーマンスに欠かせない存在。ダンスの良し悪しが楽曲のヒットを生み出すカギを握っていると言ってもいい。マドンナのツアーにも参加したTAKAHIROは、その第一人者です。それぞれの自由な動きを取り入れたダンスパフォーマンスが欅坂46のヒット曲を生んだ一つの大きな要因でしょう」(音楽誌ライター)
TAKAHIRO以外にも、スター振付師といえば、昨年話題となったドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)のエンディングから爆発的な人気となった「恋ダンス」を手掛けたMIKIKOがいる。Perfumeの振り付けを始め、昨年のリオ五輪閉会式のフラッグハンドオーバーセレモニーの企画・演出を担当するなど振り付けだけではなく、今や国家的なイベントを手掛けるまでになった。
さらに「モーニング娘。」の夏まゆみ、南流石、ラッキィ池田、KABA.ちゃんなど、話題の振付師の名前を挙げたらきりがない。
「こうしたブームの後押しもあって、ストリートダンスの流れをくむ高校のダンス部は、この10年間で900校から1800校へ倍増。その中から世界的なダンサーも登場しています。今やダンスなくして、日本のヒット曲、エンタテインメントは成り立ちませんね」(前出・音楽誌ライター)
欅坂46の今後の活躍は、一層こうしたムーブメントを確固たるものにしそうである。