視聴率が1%台にまで低迷し、一時は終了すると騒がれていた「バイキング」(フジテレビ系)。去年の春、“生本音トークバラエティ”にリニューアルして以来、視聴率も4%台をキープ。特に関西では8%台を獲るなど、奇跡のV字回復を遂げている。しかしその一方で、MCを務める坂上忍のコメントが、“説教じみて来た”と指摘する声もある。
「坂上が再ブレイクしたのは、2012年に『笑っていいとも!』(フジテレビ系)に出演して“ブスは嫌い”と発言したことがきっかけ。前後して雑誌のインタビューでも“同じ空気を吸っているだけでイヤ”とコメントして、毒舌キャラを確立しました。ところが最近は“ブス攻撃”も、すっかり鳴りを潜めてしまいました」(テレビ誌ライター)
さらに、坂上が変わったのはそれだけではない、と指摘する者もいる。
「最近は、医療用大麻が欧米で認められているという話題が出てきても“日本じゃ違法なんだから”と正論を振りかざして話題にフタをしてしまう。酒とギャンブルに溺れていた頃の迫力が、近頃の坂上にはサッパリ感じられませんね」(放送作家)
今年に入ってから、そうした正論を振りかざす雑誌連載をまとめたエッセイ集「スジ論」(新潮社)も執筆。ますますそういった傾向が、強くなってきたと見る向きもある。
「『バイキング』の視聴率が上がってきたので、後5年10年続く長寿番組を狙って本人のキャラも少しずつ変えてきているのかもしれません。でも正論を振りかざす説教親父になってしまったら、折角つかんだ主婦の心も逃げてしまうのでは、と心配する声もあります」(前出・放送作家)
“好かれようとすると嫌われる”気まぐれな女性心理を、果たして坂上はガッチリつかむことができるのか。真価を問われるのはこれからだ。