7月27日の放送で、一般男性へのインタビューを、医師法違反容疑で逮捕された“容疑者”として放送してしまった「とくダネ!」(フジテレビ系)。
翌日の放送で謝罪した同番組だが、同局の宮内社長が「テレビジャーナリストとしての基本ができていない」と定例会見で怒りを表明するなど、杜撰な取材方法が浮き彫りとなった。
そんな「とくダネ!」の取材について、再びネット上で非難の声が高まっている。
問題視されているのは8月8日の台風5号に関する取材。川が氾濫した動画を撮影し、注意喚起した一般人のツイートに対し、同番組スタッフが深夜の2時過ぎにその動画の借用をツイッターで依頼した。
ところが、撮影者から返答がなかったため「午前8時の放送までにご返答がない場合」には公共性の高い映像と判断して承諾なしに使用する旨を、同日朝6時前に番組スタッフがツイートしたのだ。
この取材方法に「傲慢だ」と非難が殺到。同番組スタッフのアカウントが大炎上する事態となった。
たび重なる“失態”を関係者はどう見ているのか──。
「あまりに雑な取材で厳しい批判を受けるは当然だと思いますが、現場としては『どうにもならない』のだと思います」と同局関係者。
「基本的にADが取材しているのですが、制作チームの中で彼らは立場が弱く、無理難題を押し付けられて常にパニック状態。どうしても仕事が雑になってしまうんです」
社長の語る「基本」ができるはずもない現状があった。
(白川健一)