かつて朝のワイドショーといえば「とくダネ!」(フジテレビ系)だったが、今や勢力地図が変わっているらしい。視聴率に詳しい芸能ライター・飯山みつる氏に聞いた。
「今年の朝の視聴率戦争は、羽鳥慎一の“一人勝ち”でした。2015年9月末、それまで『モーニングバード!』でともに司会を務めてきたフリーアナの赤江珠緒が卒業し『羽鳥慎一モーニングショー』(いずれもテレビ朝日系)に改題・リニューアル。他の番組が、ネタによってプレゼンターを変える中、羽鳥本人がほぼすべてみずからプレゼンする形が受け入れられました。また、他局のワイドショーが芸能ネタを扱う中、外交・時事を中心にした構成も高評価を集め、『スッキリ』(日本テレビ系)『とくダネ!』を超えて1位を堅持しています」
ちなみに12月8日の並び視聴率は、「モーニングショー」が8.1%(ビデオリサーチ調べ、関東/以下同)、「スッキリ」が6.9%(8時~9時30分までの第一部)、「とくダネ!」が6.1%、「ビビット」(TBS系)が4.1%だった。また、12月11日は、「モーニングショー」が7.7%、「スッキリ」が7.2%、「とくダネ!」が5.9%、「ビビット」が3.2%だったという。最近は「スッキリ」が少しずつ上向いているようだ。TOKIO・国分太一の「ビビット」は相変わらず安定の低空飛行を続けている。
そんな現況を、かつてのワイドショーの雄「とくダネ!」の小倉が13日に放送された番組内で嘆いていた。小倉は、「今年の自分の漢字」を「凶」にし、
「今年は本当に良いことがなくて、体もいろんな病気もしましたし、番組も、ちょっと『凶』かな。今年はドン底。来年は良い年になるしかないでしょ!」
と、つとめて明るく、来年への抱負を口にした。しかし、コストカッターと呼ばれる現フジテレビ社長・宮内正喜氏は、高額なギャラで知られる小倉をリストラすることも検討していると言われている。今年の「凶」が来年「大凶」だったなんてことにならぬようまずは「とくダネ!」をみずからの手でふたたび勢いづけることができるかどうか、これからが正念場だ。
(魚住新司)