今期の連ドラ「過保護のカホコ」(日本テレビ系)で主演を務める女優・高畑充希。彼女の名を世に知らしめたのは、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(2016年)にほかならない。このドラマの脚本を手がけたのは、西田征史氏だが、その経歴がユニーク。何と元お笑い芸人だというのだ。
お笑い芸人のコンテンツを担当する構成作家に話を聞いた。
「1994年にお笑いコンビ『ガラパゴス』を結成。その後、相方を何度か替えながら1995年から1999年まで『ピテカンバブー』というコンビ芸人でした。相方は佐野忠宏さん。現在は『コトブキツカサ』の名義で、芸人をやりつつ、映画パーソナリティとしてメディアに引っ張りだこです。2人が所属していたのはホリプロでしたが、当時、ホリプロの若手芸人みずから芝居の脚本を書くコンクール形式のライブがあって西田さんは優勝。それを境に本格的に脚本を書くようになりました」
コンビ解散後は、芸人仲間の舞台を企画・脚本・演出・出演までやった。一時期は「年収80万円」にまで落ち込んだが、2008年に映画「ガチ☆ボーイ」の脚本を担当したあたりから、右肩上がり。連ドラ「魔王」(TBS系)、「怪物くん」(日本テレビ系)、「妖怪人間ベム」(日本テレビ系)、「信長協奏曲」(フジテレビ系)の第1、2話の脚本を担当している。
「『魔王』と『怪物くん』は嵐の大野智、『妖怪人間ベム』はKAT-TUNの亀梨和也が主役。『信長協奏曲』にはKis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔が出演しています。2009年には、NEWSの増田貴久の主演舞台『雨の日の森の中』、2012年には関ジャニ∞の丸山隆平の舞台『BOB』を作・演出しています。同作は、今年11月に公開される丸山さんの初単独主演映画『泥棒役者』となってよみがえります。このことからわかるように、西田さんは、ジャニーズから高い信頼を得ているんです」(前出・構成作家)
売れない芸人から“ジャニ担”へ華麗なる転身。勝ち組であることは間違いない。
(北村ともこ)