9月18日、かつての人気長寿ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)のスペシャル番組が放送される。それに先立ち9月1日に制作発表記者会見が開かれ、脚本家の橋田壽賀子氏は「私はイクメンなんて認めない。昔の女性は6人も7人も子どもを育てて畑もやっていた。男は仕事をすればいい。そんな精神で書いた」とコメント。この発言がネットで波紋を広げているという。
「スペシャルでは、えなりかずき扮する眞に子どもが生まれ、子育てに疲れた妻が家出。眞のイクメンぶりに焦点が当てられるという。橋田氏は、母親役の泉ピン子に何の手助けもさせず『あれは私自身です。育児ノイローゼは絶対認めない。息子がイクメンになったら頭に来ます』と言い放ちました。しかし、いまや核家族なうえに子どもがいても働く女性も多い時代ですし、仕事上での男女差も少ない時代に、そこまで言い切るのはいかがなものかと思いました」(芸能ライター)
長年にわたって家族をテーマに書いてきた橋田氏だが、自分が描いてきた家族観とはかけ離れた現状に、オカンムリのようだ。
「脚本家の橋田壽賀子氏が92歳、プロデューサーの石井ふく子氏が91歳。時代錯誤の考え方になっても仕方がないでしょうね。いつも世相を映していると豪語している橋田先生ですからイクメンに焦点を当てたのでしょうけれど、自分が生きてきた時代の、自分が正しいと思う考えをどうしても捨てられなかったのではないでしょうか」(前出・芸能ライター)
倉本聰の「やすらぎの郷」(テレビ朝日系)のヒットに嫉妬して「ドラマを見ない」と語り、「もう私の時代は終わりました」と弱音を吐いた橋田氏。はたして視聴者は今度の「渡鬼」にどんな評価をくだすのだろうか。
(伊藤その子)