新ヒロインの誕生は、今月の富士通レディースでも話題となった。現役女子大生の成田美寿々(20)である。前出・宮崎氏が絶賛する。
「決して美人の部類ではないですが、いつもニコニコしていて好感度が高い。オジサンはああいう子がけっこう好きなんですよ。リオ五輪に出場して金メダルを獲ることと、(世界ランク1位の)曽雅妮に勝つことが夢だと言っている。目標、スケールがでかいし、この意識の高さでこれから伸びるでしょう」
彼女は試合ごとに、ある「賭け」をしている。
「親しい穴井詩(らら)と競い、成績の悪かったほうがスカートをはくというものです。2人ともスカートキャラではないですからね。成田は前回の“対決”で穴井に負けたため、富士通レディースの初日はスカートでプレーしました。本人いわく、『死ぬほど恥ずかしかった』とか」(前出・ツアー関係者)
その恥じらう姿もまた、オヤジの心をワシづかみにするのだ。
ところで、女子の人気が高くなっていることには、美女ぞろいという要素以外の理由も存在する。徹底したファンサービスだ。前出・カメラマンが語る。
「女子プロ協会が選手会に要請し、サイン会や握手会を会場で開催するからです。先の木戸や斉藤の他、有村智恵(24)や横峯さくら(26)ら人気選手が軒並み参加。一緒に写真を撮りたいというリクエストも受け付け、ギャラリーとのフォトセッションもあります。そこにオヤジが殺到する。クラブハウスの前でファンが待っていたりもしますが、それが人気のバロメーターになっている。選手が使ったボールやグローブのチャリティ販売イベントもありましたよ。サイン色紙とセットでファンに買ってもらい、ついでに握手も」
会いに行ける、そして0ヤードの距離で密着して触れ合える、身近なアイドルにメロメロなのである。
サインをする際の合言葉は「藍ちゃんを見習え」。嫌な顔一つせず最後の一人までという点で、宮里藍(27)は先駆者であり、手本だからだ。強くてかわいくファンに優しい「ツヨカワ」を目指すという点では、有村も若手美女が目標とすべき存在となっている。
さらに、大会スポンサーや取引先と一緒にラウンドする「プロアマ接待」の濃厚サービスが、女子人気に拍車をかけている。スポーツ紙デスクが言う。
「女子プロたちは協会からマナーや言葉遣い、接し方の教育を受けていて、『ナイスショット!』と盛り上げるなど愛想もよく、スポンサーのオジサンたちは大満足します。女子プロとオジサンは飛距離も似ているから同じティーから打てて、触れ合う時間も長い。ゴルフのうまい美人ホステスといった体ですね」
この“ホステス魔力”が奏功し、スポンサーは喜んで金を出す。この不況下、男子とは正反対に、来季の試合数が増えるという活況を呈しているのだ。