一方、安倍総理が芸能人と会食をする相手は、どうやって決めているのか。朝倉氏はこう語る。
「自民党は調査能力に長けていて、ふだんからテレビや講演会、SNSの発言をチェック。政権にとってプラスになる人物なのか、秘書官を中心に吟味しています。また、未来の選挙を見据えて候補者選びの意味合いも。政策がまったくわからず、スキャンダルを起こした今井絵理子参院議員(34)の例もありますが、芸能人の知名度を生かした集票マシーンという役割だけではなく、どれだけ政治に興味を持ち、政治家としての資質があるのか、会食の席で見極めているのです」
また、昭恵夫人がみずからの「コネクション」から「推薦」することもあるというが、こうした芸能人との交遊には税金が使われているのだろうか。前出の朝倉氏が続ける。
「内容によって変わり、公的な食事会であれば『官房機密費』で支払われ、私的な場合は出席者と割り勘で済ませたりします」
安倍総理は毎年4月に新宿御苑で開催される「桜を見る会」でも芸能界交遊録のコネクションを広げていた。内閣総理大臣が主催する花見会には、芸能界やスポーツ界から有名人が招待されているが、そこにはまた別の“黒幕”の存在が見え隠れする。
「主に自民党の外郭団体で自由国民会議のI氏という人物が取りまとめ、ピックアップした出席候補者の事務所と交渉しています。『桜を見る会』のイベントでは安倍総理を真ん中に集合写真を撮るのが恒例で、I氏が立ち位置を指示しているのを何度か見かけました。毎年開かれる党大会にも有名ゲストが参加していますが、それもI氏が手配しているようで、周囲には『(自民党の)芸能系は私が仕切っている』と豪語していました」(政治部デスク)
歴代の総理によって「桜を見る会」の特色も変わってきているようで、
「小泉純一郎元総理(76)の時に比べて、安倍総理になってから芸能人が増えて、派手な印象になりました。いつも安倍総理からフレンドリーに話しかけるので、出席者は一様に喜んで“安倍シンパ”になっていきます」(前出・政治部デスク)
安倍総理の芸能コネクションが明暗を握る憲法改正の成否。国民投票でサクラサクとなるか──。