平昌五輪では、2月10日から11日にかけてスノーボード・男子スロープスタイルが行われた。日本人の国武大晃と大久保勇利は決勝に進むことができなかったが、にもかかわらず競技中継中、SNSやネットは大変な盛り上がりを見せた。
理由は元スノボ日本代表の中井孝治氏の解説だった。技についてのわかりやすい解説もさることながら、選手が決めた技の出来栄えについて、
「カッコいいっすねぇ」
「スタイル入ってますね」
「オシャレですね」
「渋いっすね」
「スタイリッシュですね」
など、独自の言い回しを次々と披露。「中井さんの解説がクセになる。ずっと聞いていたい」「『カッコいい』とか率直でいい」「スノボをやる自分としては、すごく伝わる解説だわ」など大好評だった。
「中井さんは高校生でプロになったスノーボーダーです。ソルトレークシティ五輪のハーフパイプでは5位に入賞するなど、輝かしい成績も残している。オリンピックの代表は退きましたがまだ33歳で、プロスノーボーダーとして自分を表現し続けている現役バリバリです。そう、スノーボードっていうのは“表現”なんですよ。いかに独創性を持って個性を出すか。スポーツでありながら“オシャレに”“クールに”“カッコよく”というのが重要な鍵を握っています。これらは競技における専門用語とも言えます。中井さんだけでなく、選手たちもよく使う言葉ですね」(スポーツライター)
そんな言葉がスノボをやらない人にとっては新鮮に感じられたのだろう。
「中井さんのテンションを抑えた冷静な解説も心地よく、日本人選手が出ていなかった決勝も純粋に楽しめましたね」(前出・スポーツライター)
スノーボーダー・中井孝治のファンも一気に増えたのではないだろうか。
(笠松和美)