「見いひんのやったら見いひんかったらええのよ。ただそれだけのことなのに、それを何でみんなに言う必要あんねやろな?」
この言葉は、2011年8月11日に放送された「ナインティナインのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)での岡村隆史の発言だ。
「これは、俳優の高岡蒼甫(現・高岡蒼佑)がTwitterでフジ批判を繰り広げた結果、所属事務所を解雇された騒動を語っていた時に出た発言です。岡村としては、彼にTwitterでフジを攻撃する以前に『テレビをつけなければいい』と言ったハズだったのですが、その前に話していた、有名人の目撃談を一般人がTwitterに書き込むことにヘキエキしているといった旨の発言とゴッチャになり、リスナー、ひいては視聴者全員に対する“挑発”ととらえられた。で、またたく間にSNS上で拡散されていきました」(芸能ライター)
そして、今年の2月17日、同日放送された「めちゃ×2イケてるッ!」(フジテレビ系)の中で岡村がこの発言を謝罪した。
「極楽とんぼ・加藤浩次から、『“イヤなら見るな”って言ったよね。あれは相当ヤベぇよ。世の中的には“フジテレビまで見るな”みたいになって、フジテレビの風向き変わったんだから』と、とがめられ、謝罪を求められた岡村は『イヤなら見るなって言ってしまいまして、ほんとに、申し訳ございませんでした』と謝罪しました」(前出・芸能ライター)
だが、彼のラジオでの発言と、ちょうど時を同じくして、フジテレビはそれまで7年連続で獲得してきた年度視聴率の三冠王を、この11年に日本テレビに奪還されてしまう。この報道がさらに「イヤなら見るなフジテレビ」の声を加速化させ、現在のフジは、ゴールデンタイムは「ひとケタ台」のオンパレードだ。
「ネット上では彼の今回の謝罪に対し『今さら言うな』『フジを終わらせた張本人』などとバッシングの嵐が巻き起こっています。ラジオでの発言から実に7年近く経過してから謝罪した形ですが、遅きに失したとはこのことでしょう」(前出・芸能ライター)
冒頭の言葉を聞く限り、ラジオで当時、得意満面に高岡を嘲っていた岡村。今、後悔していることは、当時の高岡のフジ批判が、「イヤなら」岡村自身も挑発的な言葉を「言うな」。すなわち、「イヤなら見るな」ならぬ「イヤなら言うな」だった、ということかもしれない。
(魚住新司)