昨年4月からは金融庁への登録が義務づけられ、現在は16社が登録中。ちなみに、NEMの流出騒動を起こしたコインチェックは、今年1月の時点ではまだ審査中で、登録が済んでいなかった。それにもかかわらず同社が営業できたのは、登録制導入前からあった取引所は「みなし業者」として営業を続けられるという特例を設けたため。結果的にずさんな管理体制のまま営業を続けることとなり、それが流出騒動につながったとも見られている。
取引所によって仮想通貨の売買価格や出入金の手数料、最低取引単位などは少しずつ異なるが、基本的にどの取引所も口座開設・維持に費用はかからない。
口座を開設したら、いよいよ投資の開始。ただ、仮想通貨は約1500種類ある。いったい何から買えばいいのか。仮想通貨取引所フィスコのアナリスト・田代昌之氏によると、初心者はやはり【1】ビットコインから始めるのが無難だという。
「仮想通貨全体で言えば、コインチェックの流出騒動後、金融庁も“みなし業者”の整理などに本腰を入れる方向です。これまで無法地帯だった業界全体が健全化に向かっています。こういった規制の強化は、短期的には投資家に嫌がられ売り先行につながるのですが、中長期的に見れば好材料。ビットコインに関して言えば、今年中に、昨年の最高値である220万~230万円の水準を超える場面があると思います」
株式や為替などの取引に比べ、仮想通貨の情報はまだまだ少ない。だが、仮想通貨の王様とも言えるビットコインはインターネットや新聞などで報道される機会も多い。
「アルトコインに比べて圧倒的に情報が多いので、初心者でも比較的容易に情報収集ができる。その意味でも、まずはビットコインから始めることをお勧めします」(田代氏)
先の高城氏もビットコインを推奨する。
「優秀な技術者が集まっているので、コイン自体の進化が続いています。システム改善で、より少額・低コストで送金できるようになりそうで、よほどの悪材料がなければ、年内には高値を更新し、300万円を付けにいく場面もあると見ています」
ビットコインの売買に慣れ、アルトコインもやってみたいという人は「時価総額で5位以内に入っているメジャーな銘柄にしぼったほうがいいでしょう」という田代氏のアドバイスを参考にしたい。