吉本興業のお笑いコンビ・ライセンスが3月19日、GYAO配信の「よしログ」に出演し、芸人の卵へ向けて警鐘を鳴らしている。
「最近、吉本のお笑い養成所NSCに通う、卒業間際のスクール生を相手に講義を実施したというライセンス・井本貴史は、現在の若手芸人が“先輩芸人の漫才やテクニックを学ぶ教材や映像などにいっさい困らない状況にある”としたうえで、『テレビで活躍する売れっ子の先輩を安易に模倣する傾向にある』と指摘しました。具体例としては『今で言えばフットボールアワーの後藤輝基さんや千鳥のノブが多い』とのこと。続けて『2人がどういった経緯で今のスタイルになったかの途中経過を見ていない。今の完成形を見てるだけだから、これは“ガワ(表側)”だけを見ているにすぎない。でも、今の時代は(ネットやYouTubeなどの普及により)“ガワ”だけを簡単に見れちゃうし、同じことを今からやってももう負けちゃうだけやから』と苦言を呈しました」(エンタメ誌ライター)
本来、他人がすでにやっているスタイルをマネすることは御法度のはずだが、若手の間では、売れている先輩の完成形や表面のみを模倣することが蔓延しているようなのだ。
「井本の前に現れる若手芸人のスタイルは『常に知ってる誰か(に似ている)!』と嘆きました。その要因として、昔に比べて多くの先輩芸人が芸能界にあふれてしまい、すでにあらゆるパターンが出尽くしているため、カブりの現象が頻発していると分析しています。芸人としてのスキマ産業を狙うには年々難易度が上がっている現状を心配し、『オレらの時代よりも先輩芸人の絶対数が多すぎて。今の若手の大変なところ』だと最後には同情の念を込めていました」(前出・エンタメ誌ライター)
お笑い界の世代交代は「潮流の否定と破壊で促進される」と言われる。現在、第一線で活躍する芸人のマネをしていては、頭一つ飛び出すことは難しいかも知れない。
(ジェイコヴ)