カルト教団「統一教会」(現・世界平和統一家庭連合)の国際合同結婚式に参加して以来、長く表舞台から去っていた桜田淳子(59)がコンサートを“強行”。ステージでは宗教問題に一切触れず、恥知らずにも芸能界復帰まで宣言するのだった。
デビュー45周年を迎えた歌手の桜田が3月27日、東京・銀座の博品館劇場でプレミアムイベント「マイ・アイドロジー スペシャル~ありがとうのかわりに」を開催した。昭和のトップアイドルとして活躍した桜田は92年に、霊感商法や強引な献金など社会問題になっていた統一教会の信者であることを公表、大騒ぎとなったものだった。
「当時、霊感商法について聞かれた時には、『どこが悪いんですか?』『普通のビジネス』と開き直り、熱狂的な信者の“顔”を見せて驚きました」(ベテラン芸能記者)
週刊アサヒ芸能3月8日号で報じたように、15年2月11日に桜田は統一教会の松濤本部に集まった信者の前で講演をしている。発言内容は全国の信者に幹部からメールで送られ、いまだに「広告塔」の役割を担っていることは明白だ。講演の冒頭を紹介すると、
〈私は、きょうこの松濤本部を訪れまして、涙が溢れてきて仕方がありません。長きにわたって、祈りの精誠が込められている場所でありますから。(中略)きょう、私は「自らが天国をつくる者」という題目でお話させていただきたいと思います。まず、私は、文鮮明先生を再臨のメシアであり、真のご父母様であることを信じ、疑いない者です〉
と、変わらぬ信仰を告白した。その桜田が国際合同結婚式以降にファンの前で歌声を披露したのは、13年11月の40周年記念コンサートと昨年4月のイベントにゲスト出演した時だけ。だが、今年はすでにオリジナルアルバムと45周年記念のBOXセットを発売している。
こうした芸能活動の本格化に警鐘を鳴らすため、3月13日に全国霊感商法対策弁護士連絡会は会見を開き、タレント活動復帰に反対する声明を発表。それでも桜田はアルバムの発売を記念して、再び公の場に現れた。コンサートを開いた桜田について、事務局長の山口広弁護士は言う。
「非常に残念です。信者の中には今も献金のプレッシャーで苦しむ人もいるのに、しらじらしくタレントとして歌ったりおしゃべりすることはとうてい許されることではない。ニューアルバムの発売やイベント開催など、芸能活動を再開することで新たな被害拡大につながるおそれもあります。今後、テレビの歌番組やワイドショーにまで出演する事態になれば、我々としては厳正に抗議させていただきます」
そこで定員380人のプレミアムコンサートに記者も潜入してみると──。