まず講演会では、統一教会の創始者であり、12年に92歳で亡くなった文鮮明氏について触れている。
〈私は、きょうこの松濤本部を訪れまして、涙が溢れてきて仕方がありません。長きにわたって、祈りの精誠が込められている場所でありますから。私がお話させていただく前に、先輩の皆様のこれまでのご苦労に対して、尊敬と感謝を込めて、ありがとうございました、と申しあげたいと思います。
きょう、私は「自らが天国をつくる者」という題目でお話させていただきたいと思います。まず、私は、文鮮明先生を再臨のメシアであり、真のご父母様であることを信じ、疑いない者です〉
こう信仰を告白すると、続けて、合同結婚式で結ばれたA氏との結婚生活についても円満であることを強調。さらには、広告塔として追及されたマスコミに対しての“決意”についても語り始めた。
〈祝福(編集部注:合同結婚式に参加して文鮮明氏が選んだ相手と結婚すること)を受けることにより、仕事はなくなりました。そんな私を世間は注視しているでしょう。そこで私は、誰から見てもうらやましく見える家庭を築きたいと思ったのです。妻として母としてどう生きるのか。決意と覚悟を持って出発しました〉
さらには、女性信者を前にしてか、みずからの経験をもとに、結婚生活の心がけについてもアドバイスしている。
〈私は自身の生活の中で基本としていることは、夫に対し妻として従順であろうと思いました。「相手に何も求めない」「愛されたいという望みを置いて、愛することが喜びだ」という思いで生活してきました。(中略)私が心掛けていることは、夫とは喧嘩をしない。従順に従う。敬語を使う。ということなどです。これを実践すると子供たちも見習うのです。子供は母の言葉を聞いて育つのでしょう〉
昨年、結婚生活25年の銀婚式を迎え、夫婦生活に波風は立っていないことを強調してみせたのだ。