Jリーグのヴィッセル神戸で2シーズン目を過ごすドイツ人ストライカーのルーカス・ポドルスキが日本サッカー界について見解を述べている。昨年にトルコの名門ガラタサライを退団し、日本の地へ上陸したポドルスキ。W杯開催を控えるロシアのメディア「RT」の取材に対し「ぼくと家族の日本での生活はすごく順調だし、食事面や治安など、とにかく日本人は親切だ。あらゆる面で最高だよ」と語ると、日本サッカー界へと話題が移り、「かなりのポテンシャルがあるが、まずはその人気で野球に近づく必要がある」と提言。具体的な策として、米国のスポーツ界を手本にすべきだと分析している。
「アメリカのスポーツを考えてみてくれ。ベースボールやNFL、それにバスケットボールなんかもあるのにサッカーでも素晴らしいマーケティングを続けている。その努力はサッカー人気の向上に欠かせない要素になっているよね。もちろん大物スター選手の獲得はそのポイントにはなるけど、それだけじゃダメだ。中国のようにすぐにスター選手が退団してしまっては無意味だからね」
アメリカのメジャーリーグサッカーでは、最近もパリ・サンジェルマンやマンチェスター・ユナイテッドなどでプレイした元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチを呼び込むなど、積極的な強化を続けながらその人気をキープしている。
「メジャーリーグ・サッカーは1996年発足と、1993年開幕のJリーグよりも後発。それでいて、アメリカンフットボール、バスケットボール、野球についで4番目の人気スポーツと呼ばれるまでに成長し、若年層、中年層ではすでに野球人気を上回っているため、近い将来、人気3位になるとの見通しです。2007年には、日本でも人気のデヴィッド・ベッカムがロサンゼルス・ギャラクシーと契約したことも記憶に新しい。入団発表前でレプリカユニフォームが25万枚売れたというフィーバーぶりでした」(スポーツライター)
日本も野球という大きな壁を越えるべく、ズラタン、ベッカム級のビッグネーム、そして百戦錬磨の経験豊富なプレイヤーが必要なのかもしれない。少なくとも、多くの国と名門クラブを渡り歩いてきたポドルスキはそう考えているようだ。
(ジェイコヴ)