「モリ!」「カケ!」の声に、タヌキ顔で同じ答弁を繰り返す安倍総理。そば屋のコントにもならない「空転国会」が続く間も、われわれの血税がタレ流されているのをご存じか。その額なんと「1日5億円」。隠蔽、改竄で野党を欺けても国民の目はごまかせない。驚愕のムダ遣い実態を憤怒公開する!
昨年7月24日の衆院予算委員会、「加計学園」問題を追及する野党から、度重なる加計孝太郎理事長との接触について質問された際、安倍晋三総理(63)はハッキリと、
「獣医学部を作りたい、さらには、今治市に、という話は一切ございませんでした」
と、“腹心の友”から便宜を頼まれたことはないと言い切った。しかし、ここにきてその発言に大きなほころびが生じ始めている。
学園が獣医学部新設を申請し、安倍総理が認識したとされる17年1月よりも以前の15年4月2日に、愛媛県や今治市の職員、学園幹部と柳瀬唯夫首相秘書官(当時)との面談が実施され、柳瀬氏が、
「本件は、首相案件だ」
と発言したとする「備忘録」が出てきたからだ。文書に書かれたことが事実ならば、獣医学部新設は「総理の意向」ありきで進められたことになる。
「今思えば、安倍総理は『森友学園の文書改竄』を理財局案件、『自衛隊日報隠し』は稲田元防衛相案件とすることで、追及をかわしてきた経緯がある。今度ばかりは、言い逃れできないことは明白です」(政治部記者)
偽証に隠蔽、改竄と、フザけた行為のオンパレードで「ウソつき政権」のレッテルがべったりと貼られた格好だ。
4月11日の集中審議ではのらりくらりと質問をかわす安倍総理に、
「質問に答えてない」
「時間稼ぎだ!!」
と野党側から激しいヤジが飛んだ。
だが、待ってほしい。隠蔽大好き与党とヘナチョコ野党の水掛け論が行われている間にも、刻一刻とわれわれ国民の血税がタレ流されているのだ。それも莫大な金額とあっては黙っていられない!
「国会の運営には莫大な費用がかかります。その額は1回につき約2000万円と言われます。昨年『モリカケ問題』でいったいどれだけの日数がムダになったかと思うと‥‥」
永田町関係者はこう言って憤りを隠さない。彼によると、「2000万円というのは、あくまで実際にかかった費用」とのことで、議員センセイの給与を含めると、さらにとんでもない金額に換算される。
昨年度の衆参両院の予算から「議員歳費」や「議員秘書手当」「職員基本給」「超過勤務手当」などを抜き出すと、約928億4000万円にも上る。それを国会開会日数190日で割ると、なんと1日当たり4億8863万円、つまり5億円近くもの税金が使われている計算になるのだ。先の政治部記者もあきれるばかりで、
「政界では『国会1日3億円』と言われてきましたが、この金額はさすがにひどいですね。昨年、安倍総理は、再三にわたる野党の臨時国会開会要求を3カ月も無視し、ここ20年で最少日数になりました。さもありなんというところでしょう」
「モリカケ」への追及を避けるためだとすれば、国民にとって二重に納得のできない事態である。政治評論家の有馬晴海氏はこう語る。
「この金は、単に国会を1日開催しなければ“浮く”というものではない。が、ムダ遣いのそしりを受けないためにも、私は『年中国会』にすべきという考えです。現状では、国会の期間は有限。それを『モリカケ』だけで費やすのはあまりにもムダ、税金だけでなく、時間や知恵のムダだと思います」
確かに、安倍総理をはじめとした高給取りが、年中無休で実のある議論を行っていれば、国民感情も多少は和らぐだろう。だが、「1日約5億円」の内訳をチェックするにつけ、これが憤怒せずにいられようか。