これは世の男性が理想として妄想する女性像ではないだろうか。
ドラマ「あなたには帰る家がある」(TBS系)でユースケ・サンタマリア演じる絶対服従を求める夫の妻・茄子田綾子を好演している木村多江。夫の言うことは理不尽に感じてもすべて受け入れ、義理の両親とも不満を口にせず同居し、息子にもよき母でいるうえに、はかなげで美しい。そんな“昭和の良妻賢母”を感じさせる綾子は、夫が深夜に連れて帰ってきた酔った顔見知りの玉木宏演じる佐藤秀明を介抱するためにズボンを脱がせ、酔っていることを言い訳に抱き寄せる秀明の腕を、拒むどころか抱きしめ返すのだ。まるで官能小説を思わせるこんな展開に、喜ばない男性はいないだろう。
「木村演じる綾子は、木村が得意とする“薄幸そうな女性”のように見えるのに、自分が置かれた環境を『幸せです』と言い切るんです。ところが次の瞬間に『でも、寂しい』と伏し目がちにうつむく。これには男性だけでなく多くの女性も心を強く打たれたらしく、ネット上では『木村多江に女の私もオチました』『いつか私も“幸せです。でも、寂しい”と言って狙った男をオトす!』『この役、木村にぴったりすぎて気持ちいい』など絶賛の嵐が起きているようです」(テレビ誌ライター)
木村はユースケと2011年11月~12月放送のドラマ「カレ、夫、男友達」(NHK)でも練炭で自死する夫婦役を演じているので息もピッタリ。また、不貞相手を演じている玉木とは17年12月24日放送の単発ドラマ「松本清張 鬼畜」(テレビ朝日系)でも濃密な不貞関係を演じている。今作ではこれまで以上に妖艶な女性像を見せてくれるだろうと胸が高鳴るばかりだ。