まさにデジャブだ。
マリナーズ傘下3Aタコマ・レイニアーズに所属する藤浪晋太郎が、4月1日(現地時間)のダイヤモンド・バックス傘下リノ・エーシズ戦に6番手として0-7の8回から登板し、1回を無安打無失点で切り抜けた。
ところが26球中、ストライクはわずか12球。武器であるストレートは最速157キロをマークし、140キロ台の高速スプリットで2三振を奪ったが、2四死球と暴投で自らをピンチを広げた。相変わらずの「藤浪劇場」で、アピールにはならなかったのである。
シーズン初登板だった3月30日の試合でも、暴投で勝ち越し点を献上するなど1回を投げて1失点。2試合連続である意味、藤浪らしい投球内容だった。
思えば藤浪は昨年も、ずっと3A暮らしを余儀なくされた理由のひとつに、どうにも直らない制球難があったが…。
長年、メジャーリーグを取材するスポーツライターは、この現状に、
「メジャー昇格どころか、いつ契約を解除されても不思議ではありません。残されたチャンスはあまり多くない。とにかく欲しい場面でアウトどころか、ストライクも入らない。この日のエーシズ戦でも最後は空振り三振に仕留めましたが、先頭打者にはいきなり3球連続ボール。続く打者からは見逃し三振を奪ったものの、3人目には四球、4人目には左手を直撃する死球ですからね。その上、5人目の初球が暴投で、二死二・三塁のピンチを作ってしまった。まさに自作自演、メジャー昇格を目指す選手が、無失点だからといって首脳陣から評価されるわけがないですよ」
そんな藤浪に対し、現地の球界関係者からは、笑えないジョークが飛び出している。
「フィリーズ傘下の3Aでプレーする青柳晃洋も、マイナー初登板で4四死球。1回ももたずに降板しています。阪神の投手コーチはストライクの投げ方を教えていなかったのか、という皮肉ですよ。阪神には才木浩人など今後、メジャーリーグ入りに興味を示す投手が何人かいますが、先輩たちの惨状と評判が彼らの足枷になりかねません」(前出・スポーツライター)
前途有望な後輩たちに、ツケを払わせてはいけないのだ。
少しでも活躍すると、猫も杓子もメジャー挑戦を口にする時代だが、ロッテ時代に史上最年少で完全試合を達成したドジャース・佐々木朗希でさえ、今のところ適応に苦労している。藤浪はいつまで同じ失敗が許されるのだろうか。