社会

「あらゆる薬は毒である」それでも薬飲みますか?(2)危ないのは「抗○○薬」や「○○抑制剤」

 では、根拠の乏しい基準値に振り回され、長期にわたって「毒」である薬を飲み続けた場合、どのような弊害が起こるのか。

「市販薬も含めていわゆる西洋薬というのは基本的に化学物質。しかも、原材料は企業秘密なので、明記されていません(笑)。そのため、不調を治すために飲んだ薬が、別の不調を作り出す可能性があるんです」

 中でも、危険性が高いのが「抗○○薬」とか「○○阻害剤」「○○抑制剤」といった名前が付いている薬だ。

「これらの薬は体の酵素や神経伝達物質などの動きの一部をブロックすることで症状を止めたり、数値を下げますが、体のどこかに不具合があり症状に現れるのは、そこを自然治癒させようとして生じるもので、健康になるための必要な体内システムの働きなんです。それを無理やり止めるのは自然治癒力を奪うことになるんです」

 人間の体は一つの細胞が分裂を繰り返してできたもの。薬として内服した化学物質は胃腸で吸収され、全身に行き渡るため、結果、悪くない臓器まで痛めつけてしまう場合があるという。

 さらに、もう一つの問題が何種類もの薬を飲み続ける「多剤併用問題」だ。

「実際、私の診療所に来た患者さんで、一人の医師から24種類もの薬を処方されていた例があり、驚いたことがあります」

 この医師がいったい何を考えてこれだけの薬を処方したかは定かではないが、ここまでではないにせよ、「血圧が高めです」と言っては降圧剤を出し、「コレステロールが高い」と言えばコレステロールの薬、「関節が痛い」と言えば鎮痛剤を処方する。で、最後には「薬の飲みすぎで胃が痛くなった? じゃあ胃の薬を出しましょう!」という笑い話のようなことが今、医療現場では平然と行われているのである。

 その要因の一つが医療の細分化にある、と松田医師は指摘する。

「確かに医療が内科、外科、泌尿器科など専門分野に細分化されたことで、医療、医学が発展した一面はあります。ただ、その分、出される薬も増えてしまった。しかも副作用について無知な医師も多く、薬の飲み合わせについても知識は素人同然。それが患者さんの命を危険にさらしている。つまり、たくさんの薬を飲んでいる人は、高い薬代を払ってきわめて危険な人体実験に挑んでいるも同然なんです」

カテゴリー: 社会   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
同僚ヘルナンデスが指摘!第一子誕生の大谷翔平「ボールが見えない」のは「夜中に起きなきゃいけない」から
2
前世の記憶を持つ少年「僕は神風特攻隊員だった」検証番組に抱いた違和感
3
メジャーリーグ評論家が断言「村上宗隆はヤンキースに行くしかない」意外な理由
4
「二股不倫醜聞」の永野芽郁は映画「かくかくしかじか」宣伝にどんな顔で出てくるのか
5
病気治療「もちまる日記」休止に追い討ちをかける「ありえないサムネイル画像」問題