平昌五輪での羽生結弦選手の金メダル獲得から3カ月。アイスショーのレポートでしか羽生選手の動向を知ることのできない今の季節、羽生選手の熱烈なファンは、今なお平昌五輪の偉業を振り返り、感動にひたっているという。そして今、改めて注目されているのが、ISUレフェリーで国際ジャッジ・テクニカルの吉岡伸彦氏の記事だ。
「平昌五輪では、羽生選手が宇野昌磨選手のフリーの演技について『(ジャンプの失敗がなく)成功していたとしても、点差的に負けることはなかったと思う』と語っていましたが、それを証明する記事です。羽生選手は317.85を出していましたが、その後に登場するハビエル・フェルナンデス選手はジャンプでミスがなかったとしても317.61(実際は305.24)、宇野選手は317.15(実際は306.90)。つまり、羽生選手は演技を終え、317.85を出した時点で、どの選手のノーミス得点より高いということがわかっていたのです。羽生選手の発言後に一部で非難の声が上がり、特に宇野選手のファンは、最終滑走の宇野選手がジャンプでミスをしなければ1位になれるかもしれないと思って応援していたことを否定されたという思いがあったようですが、今回の記事が羽生選手の発言の正しさを証明した形となりました」(スポーツライター)
羽生選手のファンにとっては、新シーズンが始まらないかぎり、平昌五輪の感動の余韻が終わらないのかもしれない。
(芝公子)