ケガが完治していない中、完璧に近い演技で金メダルを獲得したフィギュアスケートの羽生結弦選手。その後の記者会見ではトリプルアクセルへの思いとともに、さらに大きな目標を掲げて話題となった。
「いつもの羽生選手なら、細かいジャンプの乱れがあっただけでも満足することはありません。しかし、今回は演技終了直後に納得の様子でしたからね。それだけ羽生選手がギリギリの状態で試合に臨んだということでしょう。今季、来季どうするかは足次第でしょうが、子どもの頃からの夢である四回転アクセルを跳びたいというコメントに、まだまだ一緒に夢を見続けられると歓喜したファンも多いのではないでしょうか」(スポーツライター)
前人未到の四回転アクセルの世界。五輪を連覇した羽生選手にしか口にできない、途方もない目標のように思えるが…。
「ブライアン・オーサーコーチが海外のメディアに尋ねられた際『彼ならできないことではない。可能なこと』と答えています。実際に昨年の夏、ハーネスをつけて練習していたことを明かしました。これは体を吊ってジャンプの跳び上がりや方向、着地の補助を行いながら感覚をつかむための練習で、オーサーによると羽生選手はすでに何回かハーネスの担当が力を入れなくてもアクセルジャンプに成功したことがあるというのです」(前出・スポーツライター)
もちろん、ハーネスで跳べたからといってすぐにモノにできるわけではないが、着実に成功への歩みを進めているといえよう。
今はただ「夢物語」として聞いている私たちを、アッと言わせてくれる日が来るのは、そう遠くないのかもしれない。
(芝公子)