芸能界で最もクラウドファンディングを使いこなしていると言われるキングコングの西野亮廣が、今度は3億円の寄付を集めるとブチ上げた。出身地の兵庫県・川西市に設立する「えんとつ町のプペル美術館」の建設費として3億円の借金を抱えるも、「返すあてが全然ない」とのことで募金を開始したもの。
西野は6月4日付の公式ブログにて「にしのあきひろ」名義の振込先を明かし、「300万人が100円ずつ募金すればいいのだ」とアピール。また翌5日には8月にクラウドファンディングでも建設費を集める予定であることを明かした。だがこの募金について「そもそも募金を集める理由がない」との否定的な声もあるという。週刊誌の記者が指摘する。
「西野は美術館の件をぶち上げた際に『借金できるメドもついている』と明言しています。しかし返すアテのない借金などできるわけがないのは世の常識。無担保ローンでは本人の収入で返済できる見込みの金額しか借りられませんし、そもそも無担保で3億円も貸してくれる金融機関などありえません。つまり3億円が借りられる時点ですでに、返済計画が存在しているはずなのです。それゆえ『借金3億円をノリで抱えてしまい』という西野の主張自体が眉ツバものであり、もはや『クラウドファンディング詐欺』とさえ呼べる類の錬金術である可能性すらあります」
確かに西野が個人で「美術館を作ります!」というだけで金融機関が3億円を融資するとはとても思えない。一方で今回の美術館建設プロジェクト自体がすでに事業として動いており、資産家や後援企業が3億円を出資している可能性もありえるのではないだろうか。
「その場合、西野が個人で建設費を返済するのはおかしな話。自分名義の銀行口座で3億円の寄付を募っているのですから、その寄付金で建設費をまかなうのであれば西野は美術館の所有者となってしまうのです。そういった疑問が付きまとう限り、美術館の建設計画を明らかにしないことには、いつまで経っても『クラウドファンディング詐欺』との批判を免れることはできないでしょう」(前出・週刊誌記者)
ネット上でも賛否両論が巻き起こったあげく、6月7日に自身のブログを更新して、美術館建設で抱えた借金の返済のために寄付を募ったことを謝罪し、振り込みをいったん中止したと明かした西野。自分の著書や講演会ならともかく、美術館の建設となると土地を確保する必要もあり、もはや公共事業なみの大きな話。それをいつまでも募金レベルの話に留めておくのはさすがに無理があったということか。
(金田麻有)