破壊なくして、創造ナシか…。平昌冬季五輪銅メダリストのカーリング・LS北見が短いオフ期間に入った。秋に海外での大きな大会が控えているため、「完全オフ」とはいかないようだが、主将の本橋麻里が早くも新シーズンの構想をブチまけた。
「当面はチーム運営や藤澤五月など他メンバーが競技に専念しやすい環境作りに務めたいと明かしていました。同時に、LS北見のセカンドチームを発足させる、と」(体協詰め記者)
このセカンドチーム構想というのが、波瀾を呼びそうだ。本橋の描くセカンドチームは育成メイン。若手や、これから本格的にカーリングをやっていきたいとする10代を育てていくのだが、そこで成果をあげた選手は現チームに昇格させる。将来的には「第2LS北見」も念頭に入れている。見方を変えれば、現チームのメンバー、藤澤たちが不振ならば、セカンドチーム降格もあり得るというわけだ。
「来年9月から新しいカーリングの世界大会が加わり、日本にも招待状が届いています。でも、どういう方法でこの大会に参加するチームを決めるのかはまったくの白紙です。前年シーズン終了の6月までの総成績で決めるとしても、出場チームは8月のオフは返上ということになります。トップチームになればなるほど、多忙なスケジュールをこなすことになりそう」(前出・体協詰め記者)
そんな情報を聞かされると、チームのメンバー数が増えるのはプラスかもしれないが、藤澤、鈴木夕湖、吉田夕梨花、吉田知那美らは、常に“降格の危機感”を持って戦うことになる。本橋のセカンドチーム構想によって、メンバー総入れ替えなんてことにならなければいいのだが…。
(スポーツライター・飯山満)