社会

死を招く「やってはいけない猛暑対策」(3)ゴキブリ発生でぜんそくに!?

 食生活以外に目をやると、とめどなくあふれる「汗の拭き方」にもNGな行動があった。

「汗をかくのは、汗が蒸発する際の気化熱を利用して上がりすぎた体温を、体外に逃がすため。汗をまったく拭かないと、蒸発量が発汗量に追いつかないため体温調節の効率を悪くしますが、かといって拭きすぎてしまうと、いつまでたっても蒸発せずに体温が下がらず、熱中症になるおそれがあるのです」(大谷院長)

 汗に関して、医療ジャーナリストは入浴時の注意点を説く。

「基本的に、長時間の入浴は危険です。『ぬるめの湯船に長くつかる』というのが健康法の一つとして認知されていますが、高温でなくても長湯をすると大量に発汗しているのです。夏場は特に、入浴前と合わせて必要以上の発汗で脱水症状になりやすい。また、冷水でシャワーを浴びるという人もいるでしょうが、これも危険。急激に体を冷やすと、高い外気温との温度差で血圧が急上昇し、脳卒中を起こすことも考えられます」

 シャワーも入浴も「適温でサッと」が正解なのだ。

 また、睡眠時の室温管理も、一つ間違えば非常に危ういことを覚えておこう。

「よく『クーラーをつけっぱなしにすると体に悪い』と、タイマーを使って就寝中に切れるようにする方がいますが、切れてから起きるまでの間に熱中症になるケースは多いです。自分にとって『暑くない』と感じる室温を保ち、ずっとつけているのが望ましいでしょう。ただその際に守ってもらいたいのは、クーラーや扇風機の風は体に直接当てないこと。冷えすぎて低体温症や脱水症状になりかねません」(大谷院長)

 脱水症状は「重大病」の口火となる。四六時中の警戒が必要なのだ。

 最後に、不衛生が招く、夏場に警戒すべき「新病」を紹介しよう。その名も「ゴキブリぜんそく」。なんとおぞましい響きだろうか!

「生ごみなどを放置し、ゴキブリが発生した結果、そのフンを吸い込んでアレルギー性のぜんそくを発症するというものです。アメリカではすでに社会問題化するほど蔓延しており、日本でもここ数年で発症例が報告され始めているのです」(大谷院長)

 勤務先の会社に「欠勤」の連絡をして体調不良の原因を尋ねられ、

「いやあ、ちょっとゴキブリぜんそくに‥‥」

 なんて答える恥ずかしさ。健やかな秋を迎えるために、正しい猛暑対策を実行すべし!

カテゴリー: 社会   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」
5
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」