エンゼルスの大谷翔平が故障していた右肘の再検査を受け、投手としての練習再開の許可を得た。シーズン終盤には「二刀流の完全復活」が見られそうだが、NPBでは「もっと詳しい情報を!」と、慌てふためいていた。もう、日本球界の選手ではないのに…。
「11月に4年ぶりの日米野球が開催されます。大谷がMLBチームに入って凱旋帰国できるのかどうか、チケットの売上げにも大きく影響しています」(球界関係者)
侍ジャパン対二刀流、田中将大、前田健太、ダルビッシュ有などの日本人メジャーリーガーもいるが、確かに「新鮮味」で言えば、大谷が一番だろう。
「悲観的な見方が支配的です。エンゼルスは日本球界の収益よりも大谷の右肘のほうが大切です。入団前にも右肘を治療していますし、オフに大がかりな治療を予定しているのかもしれません」(特派記者)
先の再検査だが、投球練習の再開に関する許可は出たものの、「回復に向かっている」と曖昧な言い方だった。「痛みそのものはまだ消えていない」といった情報も交錯しているだけに、侍ジャパンとの対決は見送られそうだ。そうなると、田中、マエケンらのうち、誰か一人でも確保しておきたいところだが、彼らはそろって今季の成績が良くない。まして、「大谷の代役で客寄せを」となれば、カチンと来るだろう。
大谷の早期復活をいちばん強く願っているのは、実はエンゼルスのソーシア監督ではなく、NPBの営業マンのようだ。
(スポーツライター・飯山満)